- 【テニスのルール】点数の数え方をわかりやすく解説
- テニスのゲームの進め方がわかる【ルールとマナー】
初心者の生徒さんがテニスのゲームを楽しめるように、ルールを教えてきました。
テニス独自のポイント(得点)の数え方、そして後半ではゲームの進め方をわかりやすく解説します。
【テニスのルール】点数の数え方をわかりやすく解説
テニスの試合は「ゲーム」と「セット」で構成されています。
TVでやっているテニスの試合を見てみると、こんな感じに進みます。
- 「ゲーム」中はサーバー・レシーバーが変わらず、どちらかが4ポイント先取するまで戦う。
- 1ゲームごとにサーブ権を交代し、6ゲーム先取すると「セット」の勝者となる。
- 3セットマッチでは2セット、5セットマッチでは3セットを先取したプレーヤーが試合に勝利。
上記の流れを理解するためには、下記3つの数え方を覚える必要があります。
- ゲームをとるまでのポイントの数え方
- セットをとるまでのゲームの数え方
- 試合に勝利するまでのセットの数え方
ゲームをとるまでのポイントの数え方
テニスはサーブから始まり、とぎれるまでボールを打ち合います。
サーブは各ポイント2回まで打て、対角線上のサービスコートを狙います。
サーブを受けるレシーブは必ずワンバウンドしてから返球しますが、その後はノーバウンドかワンバウンドで返球します。
相手コートにワンバウンドするように打ち合い、勝ったほうが1ポイントを獲得できます。
ポイント(得点)のカウントとコール
テニスの「ゲーム」ではサーバー(サーブを打つ人)・レシーバー(サーブを受ける人)が変わらず、どちらかが4ポイント先取するまで戦います。
ただし、0〜4ポイントは下記のようにスコア表示し、コールします。
ポイント(得点)は、「サーバー→レシーバー」の順にコールします。(セルフジャッジの場合は、サーバーがファーストサーブを打つ前にコールします。)
例えば、サーバーが1ポイント、レシーバーが2ポイントのときは「フィフティーン・サーティー」とコールします。
サーバーとレシーバーのポイント(得点)が同じときは、「フィフティーン・フィフティーン」ではなく「フィフティーン・オール」のように「オール」をつけてコールします。
ゲームの1ポイント目はデュースサイドからスタート
ゲームの1ポイント目は、デュースサイド(自分が守るコートの右側半分側)からサーブ・レシーブします。
2ポイント目はアドバンテージサイド(自分が守るコートの左側半分側)でサーブ・レシーブします。
ポイントが終わるたびに、サーブ・レシーブのサイドを左右チェンジしながら進めます。
デュース
テニスの「ゲーム」は、どちらかが4ポイント先取するまで戦いますが、お互いが3ポイントずつとりスコアが並んだ場合、2ポイント差をつけるまで終わりません。
お互いが3ポイントずつとると「40 – 40」になりますが、「フォーティー・オール」とは言わず「デュース」とコールします。
デュースになってからどちらかがポイントとると、「アドバンテージ・田中」のようにポイントしたプレーヤーの名前がコールされます。
セルフジャッジの場合は、サーバーが下記のようにコールします。
- 【デュース後にサーバーがポイント】
- →「アドバンテージ・サーバー」
- 【デュース後にレシーバーがポイント】
- →「アドバンテージ・レシーバー」
「デュース」からお互いにポイントをとると、同点に戻り再び「デュース」となります。
「ゲームをとるまでのポイントの数え方」は、下記の記事で詳しく解説しています。
⬆︎ポイントを楽に覚えられる方法もまとめています。
セットをとるまでのゲームの数え方
テニスの「セット」では、1ゲームごとにサーブ権を交代し、6ゲーム先取するまで戦います。
奇数ゲームが終わるたびにコートチェンジを行います。
各セットの1ゲーム目が終わったときは休憩できませんが、それ以降のコートチェンジでは90秒の休憩がとれます。
コートチェンジと休憩については、下記の記事にまとめています。
ゲーム数のカウントとコール
ゲーム数のカウントとコールは下記のようにスコア表示し、コールします。
試合で審判がいる場合、ゲームカウントはリードしている側からコールしますが、セルフジャッジなら「自分→相手」の順にコールできれば大丈夫です。
セルフジャッジで自分がゲームカウントをコールする場合の例を書いておきます。(「自分のゲーム数・相手のゲーム数・スコアの表示・コール」を表にしています。)
タイブレーク
テニスの各セットは6ゲーム先取するまで戦いますが、相手と2ゲーム差がついているという条件があります。(このルールのセットを「アドバンテージセット」といいます。)
ただ、これだとなかなか勝負がつきません。
そこで、試合ではよくタイブレークセットが採用されます。
タイブレークセットを採用すると、ゲームカウントが「6 – 6」になったとき、短期決戦でセットの勝者を決めることができます。
タイブレークは、7ポイント先取の勝負で決着をつけます。(やはり、ここでも2ポイント差をつけるという条件があります。)
タイブレークの詳しいルールについては、下記の記事にまとめています。
試合に勝利するまでのセットの数え方
テニスの試合は、大会によって競うセット数は違います。
「3セットマッチ」では2セット、「5セットマッチ」では3セットを先取したプレーヤーが試合に勝利できます。
セット数のカウントとコール
セット数のカウントとコールは下記のようにスコア表示し、コールします。
試合で審判がいる場合、セットカウントはリードしている側からコールしますが、セルフジャッジなら「自分→相手」の順にコールできれば大丈夫です。
例えば、サーバーが1セットでレシーバーが2セットとっているなら、サーバーは「(セットカウント) ワン ツー」とコールしてから1ポイント目のサーブを打てばOKです。
「ゲームの数え方」と「セットの数え方」については、下記の記事で詳しくまとめています。
テニスのゲームの進め方がわかる【ルールとマナー】
初めてテニスのゲームや試合をするときに困らないよう、「テニスのルールとマナー」と「ゲームの進め方」を解説します。
テニスの試合の種類と使用コート
テニスには、1対1で戦うシングルスと2対2で戦うダブルスがあります。
シングルス
1対1で戦うシングルスには、男子シングルスと女子シングルスがあります。
両サイドにあるアレーは使いません。
ダブルス・シングルス共用のテニスコートでは、シングルススティックを両サイドに立ててネットの高さを調整します。
↓
上記の赤い線の中央にシングルススティックを立てるのがポイントです。
自分コート側と相手コート側に1本ずつ立てます。
ダブルス
2対2で戦うダブルスには、男子ダブルス・女子ダブルス・ミックスダブルス(男女でペア)があります。
両サイドのアレーを含め、コート全面を使います。
ラケットトス
テニスのゲームをするときは、「コイントス」または「ラケットトス」をして、サーブ権もしくはコート(エンド)を決めます。
わたしたちが出場する大会やゲームをするときは、「ラケットトス」をします。
片方のプレーヤーが、ラケットへッドを地面につけて回します。(「Which(ウィッチ)?」などと聞きます。)
もう片方のプレーヤーが、ラケットを回す前に「アップ」か「ダウン」を言います。(「アップ・ダウン」の代わりに「スムース・ラフ」を使う方もいます。)
倒れたラケットのグリップエンドマークが普通に読めれば「アップ」、逆さになっていれば「ダウン」です。
上記はヘッドのラケットの場合です。
プレーヤーが言い当てた場合、下記のどれか1つを選べます。(はずした場合は、もう片方のプレーヤーがどれか1つを選べます。)
- サーブかレシーブ
- コート(エンド)
- 相手に権利をゆだねる
サーブかレシーブを選んだ場合は、もう片方のプレーヤーがコート(エンド)を選べます。
コート(エンド)を選んだ場合は、もう片方のプレーヤーがサーブかレシーブを選べます。
サーブ権やコート(エンド)を選ばず、相手に権利をゆだねることもできるので、知っておいてください。
サーブのルール
テニスのゲームは、必ずサーブから始まります。
サーブは、手に持ったボールを頭上に送り、ノーバウンドで対角線上のサービスコートを狙って打ちます。
立ち位置と打つコース
サーブは、ベースラインより後方に立って打ちます。
サーバーは、最初の1ポイント目をセンターマークより右側(デュースサイド)から、対角線上にある相手のサービスコート(サーバーから見て左側)を狙って打ちます。
2ポイント目は、センターマークより左側(アドバンテージサイド)から、対角線上にある相手のサービスコート(サーバーから見て右側)を狙って打ちます。
サーバーは、1ゲームが終わるまでデュースサイドとアドバンテージサイドを交互にサーブします。
サーブを打てる回数
サーブは、1ポイントにつき2回まで打つことができます。
1球目のサーブを「ファーストサーブ」と呼び、2球目のサーブを「セカンドサーブ」と呼びます。
2球ともサービスコートに入らなかった場合を「ダブルフォルト」と呼び、相手の得点になります。
ボールがネットに触れて対角線上のサービスコートに入った場合は「レット」と呼び、もう1度サーブが打てます。
サーブのフォルトとは
サーブを失敗することを「フォルト」といいます。
サーブのフォルトには、主に2種類があります。
- 斜めのサービスコートに入っていない
- 足が立っていいエリアを越えている
斜めのサービスコートに入っていない
対角線上のサービスコートに入っていない、もしくはその周りの白線にボールが触れていない場合、「フォルト」になります。
ボールをトスしても、ラケットを振らなければフォルトにならず、やり直すことができます。
足が置いていいエリアを越えている【フットフォルト】
対角線上のサービスコートにボールが入っていても、足が置いていいエリアを越えていると「フォルト」になってしまいます。
これを「フットフォルト」といいます。
デュースサイドで打つときとアドバンテージサイドで打つときの両足を置いていいエリアは、下記のとおりです。(シングルスの場合です。)
- ベースラインより後方
- センターマークの仮想延長線より内側
- サイドラインの仮想延長線まで
両足が置いていいエリアにあっても、フットフォルトになることもあります。
サーブする前に、歩いたり走ったりするとフットフォルトになります。(少し足が動くぐらいなら大丈夫です。)
サーブのフォルトについては、下記の記事で詳しくまとめています。
レシーブ(リターン)
サーブを受けるレシーバーは、サーバーの対角線上のサイドに立ちます。
サービスコートにワンバウンドさせてから返球します。
ダブルスの場合、レシーブ(リターン)はペアでサイドを固定します。
途中で、レシーブのサイドを替えることはできません。
ただし、セットが変わればレシーブのサイドを変えることができます。
セルフジャッジ
わたしたちがテニスの試合に出るとき、審判がつかずセルフジャッジでゲームを進める場合がほとんどです。
セルフジャッジとは、自分たちでスコアのコールをしたり、ボールがコートに入ったかどうかの判定を行うことです。
スコアのアナウンス
セルフジャッジの試合では、サーバーがサーブを打つ前、レシーバーに聞こえる声でスコアをアナウンスします。
セルフジャッジでは、「自分(サーバー)→相手(レシーバー)」の順番にスコアをコールすればOKです。
ジャッジのコール
セルフジャッジの試合では、ネットより自分側のコートの判定とコールを行います。
「アウト」「フォルト」と「イン(グッド)」の判定
「アウト」「フォルト」と判定するのは、下記の場合です。
下記の場合は「イン(グッド)」と判定し、プレーを継続します。
- ボールがラインにタッチしたとき
- 入っているかどうかわからなかったとき
「アウト」や「フォルト」のコールの仕方
「アウト」や「フォルト」のコールは、相手に伝わる声と明確なハンドシグナルで速やかに行います。
ハンドシグナルは、下記のように行います。
- 【アウト】【フォルト】
- →人差し指を上げる
セルフジャッジについては、下記の記事に詳しくまとめています。(試合の流れや気をつけたい状況も解説しています。)
わかりづらいネット付近のルールは、下記の記事にまとめています。
マナー
最後は、テニスのマナーについてです。
テニスを始めたときに知っておいてほしいマナーは下記の5つです。
- 素振りをするときは周りを確認してから
- 予備のボールを持っておく
- ボールを渡すときはやさしくワンバウンドで
- コートに落ちているボールはどける
- ボールが当たりそうなときは知らせる
ゲームや試合をするときに知っておきたいマナーは下記の5つです。
- スコアやジャッジは相手に聞こえるようにコールする
- 相手プレーヤーの不運を喜ばない
- 相手のサーブがフォルトだったときの対応
- コートチェンジ時のボールの渡し方
- 他のコートを通るときの対応
詳しくは、下記の記事をご覧ください。
もし、テニスのルールでわからないことがあれば、「JTAルールブック」を手元に置いておくと便利です。
「JTAルールブック」は、テニスの公式ルールブックです。
主な内容は下記のとおりです。
- ルール オブ テニス(日本語訳)
- ルール オブ ビーチテニス
- 試合で起こるQ&A
- コートと施設のQ&A
- JTA公式トーナメント管理関連規則
- ランキング関連規則
- コートオフィシャルの手引き
購入される場合は、日本テニス協会の公式サイトをご覧ください。
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日本テニス協会で購入できます⬇︎ルールが変更されることもありますので、試合に出る方は最新版を購入しておきましょう。