- テニスのセルフジャッジのやり方【初めて試合に挑戦する方向け】
- テニスのセルフジャッジで気をつけたい状況【試合でよく起こります】
また、わたし自身セルフジャッジの試合を頻繁に出場していました。
本記事では、初めて試合に挑戦する方向けにテニスのセルフジャッジについて解説します。
テニスのセルフジャッジのやり方【初めて試合に挑戦する方向け】
わたしたちがテニスの試合に出るとき、審判がつかずセルフジャッジでゲームを進める場合がほとんどです。
セルフジャッジとは、自分たちでスコアのコールをしたり、ボールがコートに入ったかどうかの判定を行うことです。
初めて試合に挑戦する方がセルフジャッジで理解しておきたいのは下記の3つです。
- スコアのアナウンス
- ジャッジのコール
- 試合の流れ
スコアのアナウンス
セルフジャッジの試合では、サーバーがサーブを打つ前、レシーバーに聞こえる声でスコアをアナウンスします。
セルフジャッジでは、「自分(サーバー)→相手(レシーバー)」の順番にスコアをコールすればOKです。
例えば、下記のような感じです。
- 【ゲーム中のカウント】
- →40 – 0(フォーティー・ラブ)
- 【新しいゲームが始まるとき】
- →ゲームカウント2 – 3(ツー・スリー)
- 【タイブレークが始まるとき】
- →ゲームカウント6 – 6(シックス・オール) タイブレーク
- 【タイブレーク中のカウント】
- →3 – 0(スリー・ゼロ)
- 【新しいセットが始まるとき】
- →セットカウント1 – 1(ワン・オール)
レシーバーはサーバーにスコアのカウントをまかせるのではなく、自分の頭の中でもカウントしておきましょう。
サーバーのスコアコールが間違っている場合もありますので、その場合は訂正します。
テニスのルールやスコアのカウントやコールについては、下記の記事で確認できます。
ジャッジのコール
セルフジャッジの試合では、ネットより自分側のコートの判定とコールを行います。
「アウト」「フォルト」と「イン(グッド)」の判定
「アウト」「フォルト」と判定するのは、下記の場合です。
下記の場合は「イン(グッド)」と判定し、プレーを継続します。
- ボールがラインにタッチしたとき
- 入っているかどうかわからなかったとき
コートに入っているかどうかわからなかったときは、相手有利に判定することがポイントです。
「アウト」や「フォルト」のコールの仕方
「アウト」や「フォルト」のコールは、相手に伝わる声と明確なハンドシグナルで速やかに行います。
ハンドシグナルは、下記のように行います。
- 【アウト】【フォルト】
- →人差し指を上げる
試合の流れ
初めて試合に挑戦する方のために、「試合の流れ」を書いておきます。
試合の前
試合をする前に、コートを確認しておきましょう。
特にネットです。
シングルスとダブルスが混在している大会だとシングルス・スティックが立っていたり、立っていなかったりします。
シングルスの試合ならシングルス・スティックを立て、ダブルスの試合ならシングルス・スティックを取り外しましょう。
また、ネットの高さが明らかにおかしければ、センターベルト(ネットストラップ)で高さを調整する必要があります。
試合の相手に「よろしくお願いします」と挨拶します。
その後に、ラケットトスをしてサーブ権やコート(エンド)を決めます。
ラケットトスについては、下記の記事をご覧ください。
ウォームアップをして試合を始めます。
ウォームアップは大会によって違いますが、サーブ練習4本(各サイド2本ずつ)の場合が多いです。
基本的には、サーバーが2本ずつ打ってからレシーバーが2本ずつ打ちます。
レシーブは打っても打たなくてもOKです。
ウォームアップが5分認められているときは、下記の流れで行います。
- (ショートラリー)
- ロングラリー
- ボレー対ストローク
- スマッシュ
- サーブ
「ショートラリー」は、やる人もいればやらない人もいます。
「ボレー対ストローク」と「スマッシュ」は、下記のようにアップします。
ボレー対ストロークでボレーをアップした後、ボレーヤーがスマッシュ練習をします。
ストローカーは、スマッシュが打てるようにロブを上げます。
スマッシュのアップが終わったら、今度はストローカーだったプレーヤーがボレー→スマッシュの順にアップします。
スマッシュを打っていたプレーヤーは、ベースラインに下がりつなげます。
試合中
最初の1ポイント目を始める前に、再度「お願いします」と言いましょう。
試合中は、スコアのコールとボールがコートに入ったかどうかの判定を行います。
ボールを渡すときは、「ボールいきます」と言って手かラケットでやさしく送ります。
ノーバウンドではなく、ワンバウンド以上させてから届くようにしましょう。
ダブルスで2人のプレーヤーがボールを渡す場合、遠いプレーヤーからボールを送ります。
コートチェンジの際に、スコアボードをめくります。
休憩は3ゲーム目が終わってからです。(1ゲーム目が終わったときに、ベンチに座らないように。)
下記を越えないように試合を進めます。
- 【ポイント間】
- →25秒
- 【休憩】
- →90秒
- 【セットブレーク】
- →120秒
※ポイント間は以前20秒でしたが、25秒に変更されました。(JTAテニスルールブック2020から。)
6ゲーム先取や1セットマッチの試合では「セットブレーク」がありませんので、「ポイント間」と「休憩」だけ気をつければOKです。
試合が終了
試合が終了したら、握手をしながら「ありがとうございました」と挨拶します。(コロナ期間は握手なしで挨拶のみ。)
勝者は運営側に使用済みボールを返却し、スコアを報告します。(勝者が連続で試合をする場合もあるので臨機応変に。)
テニスのセルフジャッジで気をつけたい状況【試合でよく起こります】
セルフジャッジの試合で、よく起こる状況の対応を書いておきます。
普段試合に出ている方なら経験したことがある状況ですが、これから試合に出る方にとっては何もかもが初めてなので知っておいて損はないはずです。
カウントを忘れたとき
必死に戦っていると、たまにスコアをど忘れしてしまうことがあります。(わたしもよくやります。)
ゲームカウントはスコアボードがあれば大丈夫ですが、ゲーム中のポイントのスコアは頭の中だけです。
そんなときは、相手にスコアを聞いてみましょう。
相手もすぐにスコアを思い出せない場合もあります。
そんなときは、お互いの記憶を頼りにゲームの1ポイント目(もしくはわかっているスコア)からどちらがとったのか思い返してみましょう。
お互い断片的にとったポイントやとられたポイントを覚えていて、なんとかなる場合が多いです。
アウトのボールを打ってしまった
そう考えていると、痛い目を見るかもしれません。
「コートに入っているかわからないときはグッドの判定を!」
確かにそうなのですが、ライン付近に落ちたボールは打ってから明らかに「アウト」に気づくこともあります。
とにかく続けようとだけ思っていると、「アウト」を言い逃し、しまいにはポイントを失ってしまいます。
本当はアウトだったのにラリーを続けてポイントを失うと、かなり精神的なダメージが大きいです。(大事なポイントならなおさらです。)
この場合、ワンバウンドしたボールを打ち返してもかまいません。
ただ、相手に聞こえる声で、すぐに「アウト」とコールしてプレーを止めましょう。
ボールがネットを越える前に「アウト」といえば、相手もプレーを止めてくれるはずです。
もちろん、打つ前にアウトだとわかったら、ボールを打つのはやめてコールしましょう。
ちなみに、下記は失点になります。
ダブルスでペアが違うコールをしてしまうと、相手有利の判定になります。
どちらのプレーヤーがコールするか最初に決めておくといいですね。
となりのコートからボールが入ってきたらどうなる?
となりのコートでも試合をしていると、よく起こります。
セルフジャッジの試合では、インプレー中に他コートからボールが入って来た場合、気づいたプレーヤーが「レット」とコールしてプレーを停止することができます。
そのポイントの最初、すなわちファーストサーブからやり直します。
たとえ、チャンスボールでやられそうになっても、となりからボールが入ってきたら、打たれる前に「レット」をコールすればやり直しになります。
逆に、となりのコートにボールがいってしまったら、すぐに取りに行かないように気をつけてください。
ボールが入ってきても、「レット」をコールするとはかぎりません。
ポイントが終わってから、取りに行きましょう。
サーブを打ち始める前にボールが入っても、気づかない場合があります。
慌てずにポイントが終わるまで待ちましょう。
持ちものを落としたらどうなる?
上記のように、インプレー中に落としものをしてしまうことがあります。
落とした本人ではなく、相手プレーヤーが「レット」をコールすればプレーを停止できます。
落としたプレーヤーは自分で「レット」をコールできないので、プレーを続けるしかありません。(昔は落としたプレーヤーもレットできましたが、今のルールではできません。)
もし、落としもので1度「レット」をコールされると、2回目以降は落とすたびに失点になります。
ちなみに、ラケットは落としても「レット」をコールできませんので、落とした本人はもちろん相手プレーヤーもプレーを続行します。
ネット付近のルールについては、下記の記事にまとめています。
わからないことに遭遇したり、疑問に思ったことがあれば、その都度覚えていけば大丈夫です。
ただ、その際にテニスのルールを確認できるものがあると便利です。
試合に出続けるなら、「JTAテニスルールブック」を1冊手元に置いておきましょう。
日本テニス協会で購入できます⬇︎また、試合で起こりうる様々な状況をどう対応したらいいかを解説した書籍もあります。
読むとわかりますが、テニスにはこんなにたくさんの難しい状況が起こりうるのかと勉強になります。
テニスのルールを熟知していれば、試合で相手と判定が食い違ったときにどう立ち回ればいいかがわかり、優位に立てるでしょう。