テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

基礎知識
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テニスはダブルスしかやったことがない。シングルスにも興味があり、やってみたい。シングルスのルールについて、詳しく知りたい。
そんな疑問にお答えします。
【本記事の内容】
  1. テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説
  2. テニスのシングルスとダブルスの違い|すぐに切り替えたい3ポイント
書いている人
リョウジ

・テニススクールの運営に10年携わる。
(テニスコーチ・ストリンガー・フロント・事務など幅広く経験。)

・草トーナメントは80大会以上出ている年もあるくらい好き。
(オープンでの優勝回数は13回。ほとんどシングルス。)

・「サーブ・フォアハンド・バックハンド」はかなり伸び悩んだ。
(通ったスクール数は多く、テニスで悩んでいる方の気持ちもわかります。)

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テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

テニスのシングルスとは、1対1で対戦する競技です。

ネットを挟んで、各コートを1人の選手が守り、試合を行います。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

テニスのダブルスの場合は2対2で対戦し、各コートを2人の選手が協力して競い合います。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

シングルスは男子と女子の2種目、ダブルスは男子・女子・ミックス(男女で組む)の3種目があります。男性でも女性でも、3種目のテニスを楽しむことができます!

シングルスの使用するコートとネット

シングルスの使用するコートは、下記のとおり。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

【縦の長さ】
→23.77m(26yd)
【横の長さ】
→8.23m(9yd)

※ラインを含めた長さになります。

シングルスコートの面積は195.63㎡、坪数だと約59坪です。

シングルスのコートは、ダブルスコートよりも内側のシングルスサイドラインまでです。

シングルスは、ダブルスと違って両サイドのアレーは使いません。日本で見るのはダブルス・シングルス共用のコートですが、国際大会ではシングルスのみのコートもあります。

シングルスのネットは、下記のようになります。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

  • 【中央の高さ】
    →0.914m(1yd)
  • 【両端の高さ】
    →1.07m(1.17yd)

ともにダブルスネットと同じ高さですが、違いがあります。

それは、ネットポールの立っている位置です。

シングルスコートのサイドライン外側から0.914m(1yd)離れたところに、ネットポールの中心が立つようにします。

ダブルスの場合は、ダブルスコートのサイドライン外側から0.914m(1yd)離れたところに、ネットポールの中心が立つようにします。

ダブルス・シングルス共用コートでは、ネットポールの代わりにシングルススティックを立てます。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

シングルスコートのサイドライン外側から0.914m(1yd)離れたところにシングルススティックの中心を合わせて立てます。

シングルススティックは1.07mの高さなので、シングルスのネットポールの代わりを果たします。(シングルススティックに0.914mの目印も付いているので、立てる位置もわかります。)

日本はほぼ共用コートなので、シングルスをするときはシングルススティックを立てます。

テニス仲間でシングルスをやる場合は、シングルススティックを持っておくと便利ですね。

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シングルスのルール

コートの広さとネットの高さに違いはありますが、ダブルスのルールがわかっていればシングルスでは困りません。

1人2役をやるつもりでシングルスをすれば大丈夫です。

本記事では、ダブルスを知らなくてもわかるように、シングルスのルールを解説します。

  1. トス
  2. サーブ
  3. レシーブからラリー
  4. ゲームをとるまでのポイントの数え方
  5. セットをとるまでのゲームの数え方
  6. 試合に勝利するまでのセットの数え方

トス

コイントスかラケットトスでサーブ権やコート(エンド)を決めます。

わたしたちの場合は、ほとんどがラケットトスです。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

片方のプレーヤーが、「アップ」「ダウン」のどちらかを言い、当たったらサーブ(もしくはレシーブ)かコートを選べます。

もう片方のプレーヤーが、余ったほうを選べます。

当たらなかった場合は、もう片方のプレーヤーがサーブ(もしくはレシーブ)かコートを選びます。

相手に、サーブ権などをゆだねる選択肢もあります。

サーブ

テニスのポイントは、必ずサーブからスタートします。

ベースラインの後ろから、手でボールを頭上へ上げて、対角線上にある相手サービスコートを狙います。

1回目のサーブ(ファーストサーブ)を失敗しても、2回目のサーブ(セカンドサーブ)を打つことができます。

2回目のサーブも失敗すると失点になります。

ゲームの1ポイント目は、デュースサイド(自分が守るコートの右側半分側)からサーブします。

2ポイント目はアドバンテージサイド(自分が守るコートの左側半分側)でサーブします。

ポイントが終わるたびに、サーブ・レシーブのサイドを左右チェンジしながら進めます。

サーブ権の決め方(ラケットトス)とサーブのルールについては、下の記事で詳しく解説しています。

レシーブからラリー

サーブを打つ側をサーバー、サーブを受ける側をレシーバーと呼びます。

サーブが対角線上のサービスコートに入ったら、レシーバーは相手コートへ打ち返さなければいけません。

レシーバーがボールを打ち返した場合、とぎれるまでボールを打ち合います。

サーブを受けるレシーブは必ずワンバウンドしてから返球しますが、その後のラリーはノーバウンドかワンバウンドで返球します。

相手コートにワンバウンドするように打ち合い、勝ったほうが1ポイントを獲得できます。

ゲームをとるまでのポイントの数え方

「ゲーム」中はサーバー・レシーバーが変わらず、どちらかが4ポイント先取するまで戦います。

ただし、0〜4ポイントは下記のようにスコア表示し、コールします。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

ポイント(得点)は、「サーバー→レシーバー」の順にコールします。(セルフジャッジの場合は、サーバーがファーストサーブを打つ前にコールします。)

例えば、サーバーが1ポイント、レシーバーが2ポイントのときは「フィフティーン・サーティー」とコールします。

サーバーとレシーバーのポイント(得点)が同じときは、「フィフティーン・フィフティーン」ではなく「フィフティーン・オール」のように「オール」をつけてコールします。

デュース(40 – 40)など詳しいポイントの数え方は、下の記事で解説しています。

セットをとるまでのゲームの数え方

1ゲームごとにサーブ権を交代し、6ゲーム先取すると「セット」を獲得できます。

奇数ゲームが終わるたびにコートチェンジを行います。

各セットの1ゲーム目が終わったときは休憩できませんが、それ以降のコートチェンジでは90秒の休憩がとれます。

コートチェンジと休憩については、下記の記事にまとめています。

ゲーム数のカウントとコールは下記のようにスコア表示し、コールします。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

試合で審判がいる場合、ゲームカウントはリードしている側からコールしますが、セルフジャッジなら「自分→相手」の順にコールできれば大丈夫です。

セルフジャッジで自分がゲームカウントをコールする場合の例を書いておきます。(「自分のゲーム数・相手のゲーム数・スコアの表示・コール」を表にしています。)

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

セルフジャッジなら、上記のようにゲームカウントを「自分→相手」の順にコールできればOKです。ゲーム数が同じときは「オール」を使います。

ゲームカウントが「6 – 6」になったとき、短期決戦でセットの勝者を決めるタイブレーク方式については、下の記事で解説しています。

試合に勝利するまでのセットの数え方

テニスの試合は、大会によって競うセット数が違います。

「3セットマッチ」では2セット、「5セットマッチ」では3セットを先取したプレーヤーが試合に勝利できます。

わたしたちの場合は、6ゲーム先取や1セットマッチの試合が多いです。

セット数のカウントとコールは下記のようにスコア表示し、コールします。

テニスのシングルスとは?ルールを元コーチがわかりやすく解説

試合で審判がいる場合、セットカウントはリードしている側からコールしますが、セルフジャッジなら「自分→相手」の順にコールできれば大丈夫です。

例えば、サーバーが1セットでレシーバーが2セットとっているなら、サーバーは「(セットカウント) ワン ツー」とコールしてから1ポイント目のサーブを打てばOKです。

「ゲームの数え方」と「セットの数え方」については、下記の記事で詳しくまとめています。

シングルスの魅力

テニスのシングルスは、どんなところがおもしろいの?

シングルスの魅力は以下のとおり。

  • 個人の技術と戦術を追求できる。
  • 個人の判断で打てるので、いろいろなチャレンジがしやすい。
  • フィジカル面の向上が結果に反映しやすい。
  • 自分のペースで、試合をしやすい。
シングルスはダブルスと比べるとシンプルなので、課題が見つけやすく、練習した結果も表れやすいです!

下記の1つでも当てはまれば、シングルスにチャレンジする価値はありますよ。

  • 自分の力を試したい
  • 試合を通して技術や戦術を磨きたい
  • コートカバーできる範囲を広げたい
  • ストロークの底上げをしたい

ダブルスに慣れていると、最初は1人で戦うのに勇気がいるかもしれません。

でも、シングルスには1人で戦う気楽さがあり、ダブルスより自由にプレーできます。

グランドストロークが好きでコートを走り回るのが嫌でなければ、シングルスを楽しめるはず!
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テニスのシングルスとダブルスの違い|すぐに切り替えたい3ポイント

テニスのシングルスとダブルスの違い|すぐに切り替えたい3ポイント

テニスのシングルスで使うコートやルールはわかった。シングルスとダブルスの違いは何?

本記事後半では、シングルスとダブルスの違いを3つ紹介します。

ダブルスからシングルスに切り替えるときに、知っておくといいでしょう。

シングルスにはカバーしてくれる人がいない

テニスのシングルスとダブルスの違い|すぐに切り替えたい3ポイント

シングルスには、カバーしてくれる人がいません。

1人でコートを守っているので当然といえば当然ですね。

ダブルスなら、あなたがオープンコートを作ってしまってもパートナーがある程度カバーしてくれます。

相手にボールをとられても、パートナーが返球してくれれば、その間に次のポジションに移動する余裕があります。

シングルスは1人で戦わなければならないので、

ゆっくり打ってリカバーする

時間を作ったり、

打った後すぐにボールを追う

必要があります。

ダブルスのボレーボレー戦のように素早い反応が必要な場面は減りますが、シングルスは1人でコートを走り回らなければいけません。特に、左右に走り回ることが多くなります!

シングルスはオープンコートを作りやすい

テニスのシングルスとダブルスの違い|すぐに切り替えたい3ポイント

シングルスは、ダブルスと比べてオープンコートを作りやすいです。

アレーがない分コートは狭くなりましたが、相手のプレーヤーは1人だけ。

相手を左右もしくは前後に振れば、大きなオープンコートがすぐに作れます。

ダブルスは、小さなスペースを見つけて、そこへ正確にコントロールしなければいけません。

シングルスは、ダブルスよりわかりやすく攻めることができます。

シングルスはオープンコートを作りやすく、ダブルスのような前衛のプレッシャーもありません。プレッシャーの少ない状態で、いろいろなコースへ打ち分ける練習ができます!

シングルスはリターンの心構えが違う

テニスのシングルスとダブルスの違い|すぐに切り替えたい3ポイント

シングルスは、ダブルスとリターンの心構えが違います。

ダブルスでプレッシャーになっていた相手の前衛がいないからです。

ダブルスでは、甘いリターンを打ってしまうと前衛の餌食になります。

リスクを追っても、しっかりとコースを打ち分ける必要がありました。

しかし、シングルスはプレッシャーをかけてくる前衛がいないため、とりあえず返すという選択肢が使えます。

相手が強力なファーストサーブを打ってきても、とりあえずセンターにフワッとしたボールで返球することが可能です。

センターに深くコントロールできれば、相手は角度がつけにくく、攻撃しづらくなります。

ダブルスで同じ返球をすれば、前衛に叩かれてやられます。

シングルスは、ラリー中もセンターにとりあえず返す(センターセオリー)という選択肢が使えます。特に重要なリターンでこの戦法を使えるのはうれしいですね!
以上、テニスのシングルスについてでした。

シングルスは、テニスの基本となる競技。

シングルスで磨いた技術や戦術は、ダブルスにも必ず生きてきます!

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