- テニスの技|マスターしておきたい基本ショットを元コーチが徹底解説
- テニスの必殺技5選|周りを驚かせるかっこいいショットを紹介します
テニスの技|マスターしておきたい基本ショットを元コーチが徹底解説
テニスの技でおさえておきたいのは、基本ショット。(基本ストロークともいいます。)
テニスのゲームをすれば、必ずといっていいほど下記の基本ショットを使います。
- グランドストローク
- ボレー
- スマッシュ
- サーブ
- レシーブ
- スライス
- アングルショット
- ロブ
- アプローチショット
グランドストローク
グランドストロークは、ベースライン(コート後ろのライン)付近でコートにワンバウンドしたボールを打ち返すショットのことです。
ボールに順回転(トップスピン)をかけて打つことが多いです。
利き手側で打つ
と非利き手側で打つ
があります。
- 【フォアハンドストローク】
- テニスを始めると、だいたい最初に覚えるショットで、もっとも使用頻度の高いショット。グリップの握り方がいろいろあり、個性の出やすいショット。
- 【バックハンドストローク】
- 両手で打つ「両手バックハンドストローク」と利き手だけで打つ「片手バックハンドストローク」がある。打つ頻度がフォアハンドストロークより少ないため、苦手意識を持っている人が多い。フォアハンドストロークと比べると自由度が低いため、フォームを固めやすい。
ボレー
ボレーは、ネット付近でノーバウンドのままボールを打ち返すショットのことです。
ボールに逆回転(アンダースピン)をかけて打つことが多いです。
利き手側で打つ
と非利き手側で打つ
があります。
- 【フォアハンドボレー】
- 利き手の手のひら側で打つボレー。力が入れやすい。フォアハンドストロークの握り方や打ち方とごちゃまぜになりやすい。
- 【バックハンドボレー】
- 利き手の手の甲側で打つボレー。力が入れにくく、慣れるまではコントロールしづらい。身体の正面に来たボールは、フォアハンドボレーより打ちやすい。基本的には利き手だけで打つが、女性や小さなジュニアは両手で打つことが多い。
また、ボレーは打つ高さやタイミングによって、以下の名前がついています。
- 【ハイボレー】
- 頭より高い打点で打つボレー。基本的にはチャンスボールになりやすいが、ネットから離れた位置で打つ場合は、ボールを運ぶように打つ必要がある。
- 【ミドルボレー】
- 頭から腰くらいの高さで打つ、標準的なボレー。
- 【ローボレー】
- 足元付近の低い打点で打つボレー。ネットから離れた位置で打つ機会が多く、相手に攻撃されないようにしっかりとつなぐ必要がある。
- 【ハーフボレー】
- バウンド直後にボールを打ち返すショット。「ハーフ」には、ボレーとグランドストロークの混血という意味がある。ノーバウンドのままローボレーで打つか、ワンバウンドさせてハーフボレーで打つかの判断が難しい。
- 【ポーチボレー】
- ダブルスのネットプレーヤーが使うショット。後衛同士のラリー中、ネット付近にいる前衛のプレーヤーが割り込んで決めるボレー。
スマッシュ
スマッシュは、頭上に上がったボールをノーバウンドで相手コートに叩きつけるショットです。
頭上から落ちてくるボールは徐々に加速するので、ボールをとらえるタイミングが難しいショットです。
応用として、下記のショットがあります。
- 【ジャンピングスマッシュ】
- 頭上に上がったボールが深かったとき、後方へジャンプしながら打つスマッシュ。フットワークを身体に覚えさせないと難しいショット。
- 【グランドスマッシュ】
- ボールをワンバウンドさせてから打つスマッシュ。ベースライン付近で、斜め回転をかけてつなげることが多い。
サーブ
サーブは、自分で上げたボールをノーバウンドのまま相手のサービスコートに入れるショットのことです。
すべてのポイントはサーブから始まり、唯一自分のペースで打てるショットです。
サーブは、各ポイント2回まで打つことができます。
1回目のサーブのことを、
といいます。
ファーストサーブが入らなければ、
を打ちます。
どちらも入らなければ、失点です。
サーブが入らなければポイントはとれないので、最重要ショットの1つといえます。
サーブは、球種や打ち方で下記のように分けられています。
- 【フラットサーブ】
- ボールの回転を抑えたサーブ。スピードを出しやすいが、サービスコートに入る確率は低くなる。ファーストサーブで使われることが多い。
- 【スライスサーブ】
- ボールに横に近い回転をかけることで、曲がってワンバウンド後に滑っていくサーブ。コートの外に逃げていくサーブや相手の正面に打ってラケットの根元で打たせたいときに重宝する。
- 【スピンサーブ】
- ボールに斜め回転をかけて、バウンド後に弾ませるサーブ。高い放物線を描くので、コートに入る確率が高く、セカンドサーブとして使われることが多い。相手のバックハンド側へ打つことが多い。フラットサーブやスライスサーブと比べると、習得が難しい。
- 【アンダーサーブ】
- グランドストロークのように、下から打つサーブ。上から打つサーブに自信がないときや、肩を壊したときに使う。ビッグサーバーが、ピッチャーのチェンジアップのように使うこともある。
レシーブ
レシーブ(リターン)は、相手のサーブを返球するショットのことです。
グランドストロークに似ていますが、フットワークはどちらかというとボレーに近いです。
レシーブが安定して入らないと、相手に簡単にゲームを与えてしまいます。
サーブと並んで、最重要ショットの1つといえます。
スライス
スライスは、ボールに逆回転(アンダースピン)をかけて打つショットのことです。
ボレーを前後に拡大したようなスイングになります。
うまく打てれば、弾道は低く、バウンド後に滑るように弾みます。
リーチが長く、守備範囲が広いです。
ラリーのペースを落として、緩急をつけたいときに重宝します。
- 【フォアハンドスライス】
- 利き手側で打つスライス。利き手の手のひら側で、ボールをとらえる。使えると、フォアハンドストロークのリーチとバリエーションを広げられる。
- 【バックハンドスライス】
- 非利き手側で打つスライス。利き手の手の甲側で、ボールをとらえる。慣れるまでは力が入りづらい。リーチが短いバックハンドストロークと組み合わせて使うことが多い。
アングルショット
アングルショット(ショートクロス)は、角度をつけて打つショットのことで、相手をコートの外に追い出すことができます。
ボールを打つコースは
がありますが、アングルショットは、
ショットのことをいいます。
ボレーで打つ場合は、「アングルボレー」といいます。
ロブ
ロブは、高い弾道でコート後方にバウンドさせるショットのことです。
相手がネット付近にいるときによく使います。
ロブに回転を加える以下のようなショットもあります。
- 【トップスピンロブ】
- ボールに順回転をかける攻撃的なロブ。通常のロブより速く、バウンド後に高く前に弾むため取りづらい。
- 【スライスロブ】
- ボールに逆回転をかけるロブ。相手はノーバウンドで返球しようとすると、逆回転がかかっているため、ボールをネットにかけやすい。バウンド後に、止まるように弾む。
アプローチショット
アプローチショットは、ポジションをベースライン付近からネット前に移動するために打つショットです。
ネット付近にポジションを上げることで、相手にプレッシャーをかけることができます。
アプローチショットは前に移動しながら打つことが多いため、コントロールに注意しながら打つ必要があります。
状況に応じて、順回転をかけるトップスピン・回転を抑えたフラット・逆回転をかけるスライスをかけてアプローチショットを打ちます。
テニスの必殺技5選|周りを驚かせるかっこいいショットを紹介します
本記事の後半では、使えるとかっこよく見える
を5つ紹介します。
どれも必須なショットではありませんが、特定の場面で役立ってくれます。
ライジングショット
ライジングショットは、ボールがバウンドしてから上がっている最中にとらえるショットです。
ボールを落として打つショットに比べるとテンポが早いため、相手の時間を奪いつつ攻撃を仕掛けられます。
ライジングショットの名手といえば、伊達公子さんやアンドレ・アガシさん。
ボールとの距離の取り方もタイミングも難しいですが、自分が攻めるときだけでも使えるとポイントがとりやすくなります。
ジャックナイフ
ジャックナイフは、高く弾んだボールに対して、空中で片足を後方に蹴りながら打つジャンピングショットのことです。
バックハンドストロークに高く弾むボールが来ると返球が難しいですが、ジャックナイフが使えると上からボールを押さえ込むことができます。
両手バックハンドストロークで使われることが多いです。
錦織圭選手はフォアハンドストロークでもジャックナイフを使うことがあり、「エアK」と呼ばれていました。
ドロップショット
ドロップショットは、ボールに逆回転をかけて、ネット際に落とすショットのことです。
グランドストロークやスライスボールを打つと見せかけて、ネット前に短く落とす演技力も必要になります。
相手の裏をかいてドロップショットを決められれば、ボールを追いかけることなくその場で立ち尽くすことになるでしょう。
ボールに逆回転をかけて、ネット際に落とすボレーもあり、「ドロップボレー」といいます。
ドライブボレー
ドライブボレーは、ノーバウンドのボールを順回転をかけて打ち返すショットのことです。
本来はハイボレーで返球するボールをグランドストロークで打ち抜くので、推進力があり決まりやすいです。
ロブをカットするときに重宝し、男性より女性のほうが使う頻度が高いショットです。
股抜き
股抜きは、足の間でボールを打つトリッキーなショットのことです。
ネット前にいて相手にロブを打たれたとき、走りながら振り返らずに、足の間でボールを打ち
ます。
背を向けたまま打つので、相手はボールがどこに飛んでくるのか予測しづらいです。
試合中に股抜きが決まると、周りから大歓声が湧き起こります！
テニスの技を知っていると、試合観戦が楽しくなります。
テニスの技術習得のモチベーションアップにもつながります！
