【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

テクニック
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グランドストロークでトップスピンをかけると、当たりが薄くなってしまう。エッグボールのような重いボールが打てるようになりたい。
そんなお悩みにお答えします。
【本記事の内容】
  1. 【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ
  2. 【テニスのエッグボールの練習方法】自分の力で打ち抜こう
書いている人
リョウジ

・テニススクールの運営に10年携わる。
(テニスコーチ・ストリンガー・フロント・事務など幅広く経験。)

・草トーナメントは80大会以上出ている年もあるくらい好き。
(オープンでの優勝回数は13回。ほとんどシングルス。)

・「サーブ・フォアハンド・バックハンド」はかなり伸び悩んだ。
(通ったスクール数は多く、テニスで悩んでいる方の気持ちもわかります。)

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わたし自身、グランドストロークで厚く当てるフラットドライブと薄く当てるトップスピンは打てるのですが、エッグボールのような球質は出せませんでした。

しかし、試行錯誤しながら打ち続けた結果、厚い当たりとトップスピンが両立するようになったのでそのコツをまとめておきます。

  • 普段フラットドライブで打っていて推進力を落とさずスピン量を増やしたい
  • グリップが厚くつなぎのボールがスピン過多になってしまう

こんな方にも役立つ内容です。

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【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

エッグボールとは、厚い当たりでボールをつぶしつつトップスピンをかけるショットのことです。

エッグボールの弾道は、ネットのかなり上を通りつつ頂点が相手コートよりになります。

【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

頂点から急激にボールが落ちて、相手コート深くにバウンドし、大きく弾みます。

その弾道が卵の半分の形のようになることから、「エッグボール」と名付けられています。

フラットドライブより高い弾道のため、ネットするリスクは少ないです。

相手コート深くで大きく弾むため、相手をベースライン後方に追いやることができます。

ラファエル・ナダル選手のグランドストロークをイメージするとわかりやすいですね。

エッグボールは、弾道の頂点がネットの上付近になるムーンボールとは球質がまったく違います。

どちらもトップスピン系のショットですが、ムーンボールは当たりが薄く、中ロブのような弾道です。

それでは、エッグボールを打つために必要なテクニックを見ていきましょう。

【パワーの源】下半身からの運動連鎖

スイングやボールの当て方もエッグボールを打つための重要な要素ですが、まず確保したいのが「パワー」です。

エッグボールに限らず、重いボールを打つために必要なのは下半身からの運動連鎖です。

まず、軸足に体重を乗せ、体重を前足に移動させながら身体を回転させ、最終的にラケットを加速させます。

エッグボールには、適切なスタンスがあるの?

ナダル選手をイメージすると、オープンスタンスやセミオープンスタンスを思い浮かべてしまうかもしれません。

よく見ればわかりますが、ナダル選手は状況に応じていろいろなスタンスを使い分けています。

打ちやすいスタンスはショット(フォアか両手バックか片手バックか)やグリップの握りに関係し、状況によって使い分ける必要があります。

「エッグボールだからこのスタンス」ということはありません。

【マスターしておきたい】縦のスイングと横のスイング

エッグボールを打つには、トップスピンをかけてつなげる「縦のスイング」とフラットドライブで厚く当てる「横のスイング」をマスターしているのが望ましいです。

「縦のスイング」については、下記の記事をご覧ください。

「横のスイング」については、下記の記事をご覧ください。

つまり、薄い当たりと厚い当たりをマスターしているほうがエッグボールに近づけるということです。

エッグボールは、「縦のスイング」と「横のスイング」を組み合わせて打つからです。

どちらかというと、「縦のスイング」を「横のスイング」に近づける感じでしょうか。

普段、つなぎのボールをフラットドライブで打っている方でも、ショートラリーでは薄く当ててトップスピンでつなげられたり、ムーンボールを打てるならOKです。

また、普段はトップスピン多めでつないでいても、浅くなったチャンスボールが来たときはフラットドライブで決められるなら問題ありません。

エッグボールを覚えるには、両方のテクニックをマスターしているほうがスムーズです。

【スイングのコツ】厚い当たりとトップスピンを両立させるテイクバック

いよいよエッグボールを打つスイングのコツに入っていきます。

厚い当たりとトップスピンを両立させるには、下記のテイクバックをとるようにします。

  • 【厚い当たり】
    →後ろ側にある腕を上げて脇を開ける
  • 【トップスピン】
    →ボールの下に身体を沈ませる

後ろ側にある腕を上げて脇を開ける

厚い当たりを実現するためには、「横のスイング」のように前後のスイング幅を大きくしなければいけません。

【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

⬆︎前後のスイング幅が大きい

そのためには、インパクトから遠い位置にラケットをセットする必要があります。

「横のスイング」と同じように、脇を開けてラケットを高く後方にセットすればボールをつぶすような厚い当たりでとらえられます。

「脇を開ける」とは、肘が身体から離れている状態を指します。

脇の開け具合や肘の曲がり具合は、ショット(フォア・両手バック・片手バック)やグリップの握りによって変わってきます。

ラケットは、ある程度立てておくのがオススメです。

エッグボールに、適切なグリップはあるの?

フォアはイースタングリップ以上の厚さ、片手バックはバックハンド・セミウエスタンなら、エッグボールは打てます。(両手バックは左手がイースタングリップ以上の厚さ。)

【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

⬆︎イースタングリップ

【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

⬆︎バックハンド・セミウエスタン

同じグリップ名でも人によって握る厚さは違うので、下記の記事を参考にしてください。

厚いグリップのほうが回転量は上がりますが、エッグボールを打つためにグリップを変えるのはおすすめしません。

ボールの下に身体を沈ませる

厚い当たりを実現させるため、「横のスイング」と同じテイクバックをとると書きました。

ただ、このまま打ってしまうとフラットドライブです。

トップスピンをかけるために、「縦のスイング」ほどではないにしろ上下のスイング幅を広げる必要があります。

「縦のスイング」のように、肘を身体に近づけてラケットダウンすれば上下のスイング幅は広がりますが、前後のスイング幅が狭まり当たりが薄くなってしまいます。

【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

⬆︎上下のスイング幅が広がる代わりに前後のスイング幅が狭まる

そこで、テイクバックはそのままにして、ボールの下に身体を沈ませる(入り込む?)ようにします。

これはわたしが打つときの感覚なので、もう少し具体的に書くとこうなります。

軸足の膝を曲げて、後ろの肩を前の肩より落とす。

そうすると、脇を開けてラケットを後方に置いたままラケットを下げることができます。

【テニスのエッグボールの打ち方】厚い当たりとトップスピンを両立させるコツ

⬆︎前後のスイング幅を広げたままラケットを少し落とせる

両肩のラインを大きく傾ける必要はなく、脇が開いたままラケットを少し落とせればOKです。

後は、インパクトに向かって斜め上向きに振り抜くだけです。

これで、前後のスイング幅を確保しつつ、ボールより下からラケットが入り上へ振り抜くスイングが完成しました。

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【テニスのエッグボールの練習方法】自分の力で打ち抜こう

【テニスのエッグボールの練習方法】自分の力で打ち抜こう

どんな練習をしたらエッグボールが打てるの?

エッグボールのコツは書きましたが、ラリー中にいきなり実践するのは難しいです。

エッグボールを体得するには反復練習が必須ですが、どんな練習をしたらいいか書いておきます。

簡単な球出し練習がおすすめ

エッグボールを体得するには、その場にくる簡単な球出し練習がおすすめです。

球出しは勢いのない死んだボールなので、自分の力で打ち抜かないと飛んでいきません。

球出しのボールを飛ばすために、体重移動や回転運動を積極的に使うようになります。

また、簡単な球出し練習なら、エッグボールに必要なテイクバック・スイング・ボールの当たりを確認しやすいです。

ラリー練習だと、相手のボールの勢いを利用しながら打ててしまうため、自分から力を出力しづらいです。

さらに、相手のボールに対応する必要があるため、エッグボールを打つためのテイクバック・スイング・ボールの当たりを試しづらくなります。

コートで球出しの環境が作れない場合、壁打ちを使った球出しでエッグボールを練習する方法もあります。

壁打ちだと打ったボールの弾道は最後まで確認できませんが、ボールをとらえたときの感触は十分確かめられます。

エッグボールのテイクバック・スイング・ボールの当たりをマスターするなら簡単なボールを打ち続けるのが1番ですが、メディシンボールを使うと下半身からの運動連鎖に磨きをかけることができます。

⬆︎このメディシンボールの1kgがおすすめ。5kgのように重いと上半身に余計な力が入ります。(重くても2kgくらい。)

縦のスイングと横のスイングを磨く

エッグボールは、「縦のスイング」のトップスピンと「横のスイング」のフラットドライブの中間ともいえる球種です。

「縦のスイング」でボールに回転をかけるテクニックを身につけ、「横のスイング」でボールを厚くとらえる感覚を知っているほうが早くエッグボールをマスターできます。

縦のスイングを磨く

簡単な球出しで、まず「縦のスイング」を磨いてみましょう。

ラケットを高くテイクバックして、1度ラケットを落としてからボールを擦り上げるように振り上げます。

スタンスは、体重移動のしやすいスクエアスタンスがおすすめです。(片手バックはクローズドスタンス。)

縦のスイングともマッチしているスタンスです。

この練習での下半身の使い方は、そのままエッグボールを打つときにも使えます。

横のスイングを磨く

縦のスイングがある程度できるようになったら、早い段階で「横のスイング」にもとりかかります。

高く弾む山なりのボールを送ってもらい、高い打点で打ち抜きます。

ラケットを高くテイクバックして、ラケットダウンせずに横振りでボールの真後ろをとらえます。

後ろ肘を身体から離し、ラケットは立てておきます。

フォアハンドストロークなら、身体の回転を積極的に使えるセミオープンスタンスかオープンスタンスがおすすめです。

どちらも横のスイングと相性のいいスタンスです。

身体を1度沈めてから地面を踏む勢いを利用してラケットを加速させます。

この練習で、エッグボールのテイクバックとボールを厚くとらえる感覚を磨きます。

縦のスイングを横のスイングに近づける

「縦のスイング」と「横のスイング」の両方が打てるようになったら、簡単な球出しでエッグボールを練習してみます。

前章にも書きましたが、エッグボールは「縦のスイング」を「横のスイング」に近づけることで打てるようになります。

「縦のスイング」ではラケットを1度落としてから振り上げましたが、エッグボールでは高くテイクバックしたラケットを落とさないようにします。

代わりに、ボールの下へ沈み込む(入り込む)ように身体を後方へ傾けます。

脇が開いてラケットが後方にあるまま、ラケットの位置が落ちればOKです。

後はそこからボールを打ち抜きます。

ラケットは、インパクトより低い位置からスタートしていますので振り上げる形にはなります。

ですが、「縦のスイング」とは違い、「横のスイング」に近い当たりになっているはずです。

この厚く当ててトップスピンをかける感触をつかめれば、エッグボールは完成です。

後は、球出しだけではなく、実戦でも同じように打てるか試してみましょう。

ボールをつなぐときもエッグボールを使えれば、相手を後方に追いやることができ、その後を優位に戦えます。

ぜひ、エッグボールの弾道を手に入れてください!

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