- テニスのフォルトとは?サーブで失敗するケースを初心者向けに徹底解説
- テニスのフォルトを減らす方法|元コーチが対策を3つ伝授
テニスのフォルトとは?サーブで失敗するケースを初心者向けに徹底解説
サーブを失敗することを「フォルト」といいます。
英語だと「fault」ですね。
審判がいないセルフジャッジでゲームをするときは、レシーバーもしくはそのパートナーが「フォルト」とコールして、人差し指を上げます。
サーブは1ポイントにつき2回打てますが、2回とも「フォルト」すると
と呼び、失点になります。(1回目をファーストサーブ、2回目をセカンドサーブと呼びます。)
サーブのフォルトとは?
それがわからないと、「フォルト」をコールできないですよね。
サーブのフォルトには、主に2種類があります。
- 斜めのサービスコートに入っていない
- 足が立っていいエリアを越えている
1つずつ解説していきます。
斜めのサービスコートに入っていない
上のイラストは、デュースサイド(右サイド)からサーブする場合に狙うサービスコートです。
対角線上のサービスコートもしくはその周りの白線にボールがバウンドしなかった場合、「フォルト」になります。
サービスコートの周りの白線にボールが少しでも触れれば「フォルト」にはなりませんので、打ち返さないといけません。
サーブが斜めのサービスコートに入っていない例を見てみましょう。
- ボールが対角線上のサービスコートの外側に落ちたとき
- ボールがネットに触れて、対角線上のサービスコートの外側に落ちたとき
- ボールがネットしたときや越えなかったとき
- トスしたボールを空振りしたとき
どれも、結果として対角線上のサービスコートに入っていません。
ボールをトスしても、ラケットを振らなければフォルトにならず、やり直すことができます。
ただし、前のポイントが終わってから25秒以内に次のポイントを始めなければいけないルールがありますので、その時間内にトスを上げてサーブを打つ必要があります。
サーブがネットに触れて、対角線上のサービスコートに入った場合は
となり、サーブを打ち直しできます。
- 【フォルトとレットの違い】
- 「フォルト」はサーブの失敗と見なされ、「レット」はやり直しとなる。例えば、ファーストサーブを「フォルト」するとセカンドサーブになる。ファーストサーブを「レット」すると、もう1度ファーストサーブから打てる。
足が置いていいエリアを越えている【フットフォルト】
対角線上のサービスコートにボールが入っていても、足が置いていいエリアを越えていると「フォルト」になってしまいます。
これを「フットフォルト」といいます。
デュースサイドで打つときとアドバンテージサイドで打つときの両足を置いていいエリアは、下記のとおりです。(シングルスの場合です。)
- ベースラインより後方
- センターマークの仮想延長線より内側
- サイドラインの仮想延長線まで
サーブの威力や確率を上げることを考えると、ベースラインのすぐ後ろから打つことになります。
もし、サーブのレディーポジションからラケットでボールをとらえるまでの間、足が置いていいエリアを越えていると「フットフォルト」になります。
よくあるフットフォルト。ベースラインを踏んだり、コート内に足が入っている。
足がセンターマークの仮想延長線を踏んだり越えたりしているとフットフォルト。
シングルスの場合は、シングルスサイドラインの仮想延長線より外側に足が出るとフットフォルト。(シングルスサイドラインの仮想延長線を踏んでいるだけならセーフ。)
ダブルスの場合は、ダブルスサイドラインの仮想延長線より外側に足が出るとフットフォルト。(ダブルスサイドラインの仮想延長線を踏んでいるだけならセーフ。)
ただし、下記の場合はフットフォルトになりません。
- 空中でベースラインや仮想延長線を越える
- ボールを打った後にベースラインや仮想延長線を越えて着地している
サーブをジャンプして打つ場合、空中でベースラインや仮想延長線を越えても、ボールを打つまでに触れていなければ大丈夫です。
ボールをラケットでとらえた後であれば、ベースラインや仮想延長線を越えて着地してもフットフォルトになりません。
両足が置いていいエリアにあっても、フットフォルトになることもあります。
サーブする前に、歩いたり走ったりするとフットフォルトになります。(少し足が動くぐらいなら大丈夫です。)
テニスのフォルトを減らす方法|元コーチが対策を3つ伝授
フットフォルトに関しては、対策がとりやすいです。
ベースラインなどを踏んでいないか打つ前に確認すればいいですね。
打つときに足が動いてしまう方は、その分ラインから離れてサーブを打つといいでしょう。(フットフォルトしているかどうかわからない方は、スマホで動画撮影してみるといいでしょう。)
問題は、ボールがサービスコートに入らないフォルトです。
本記事後半では、ボールがサービスコートに入らないフォルトを減らすコツを3つ紹介します。
打点の位置が大事→トスを正確に上げる
フォルトを減らすには、打点の位置に気をつけましょう。
手首の角度をなるべく固定し、ある程度出力する前提で考えます。
打点が前すぎると、ラケット面が被ってしまい、ネットが多くなります。
身体が前に傾きやすいので、なおさらですね。
打点が後ろすぎると、ラケット面が上を向くので弾道が高くなり、アウトが多くなります。
なので、できるだけトスを正確に上げる必要があります。
ただ、厄介なことにスイングスピードで適正な打点の位置が変わってきます。
スイングスピードが速ければ、弾道は直線に近くなるため、打点をある程度前にとらないとサービスコートより後ろにバウンドしてしまいます。
スイングスピードが遅ければ、弾道は放物線を描くため、打点をある程度後ろにとらないとネットを越えません。
止まって打つから難しい→動きながらサーブを打つ
そうなんです。
トスを練習して精度が上がったとしても、風の影響を受けたり、太陽が眩しかったりで、狙ったところでボールを打てないかもしれません。
そこで考えたいのが、
意識です。
止まったままサーブを打とうとすると難しい…
トスがうまく上がらないと、望んだ打点でボールをとらえられないからです。
でも、自分が動いてボールの下に入ってしまえば、多少トスがずれても望んだ打点で打つことが可能になります。
サーブは、動きながらボールを打ったほうが簡単なんです。
グランドストロークでも、スタンスをピッタリ決めて打つより、動きながら打ったほうが簡単の場合が多いです。
グランドストロークには前方に飛んで前足で着地する「フロントホップ」や後方に飛んで後ろ足で着地する「バックフット」などがあり、ボールに合わせて自分が動きながら打つことができます。
サーブを打った後に、後ろ足を1歩前に出すとボールの下に入りやすいです。
歩きながらサーブを打つ感じですね。
プロでも、サーブを軽く打っているときは後ろ足を前に出しています。(前足もボールの下に移動しているときがあります。)
フラットだとスイングの強弱で調整→理想は回転をかけて振り切る
上記2つのコツだけでも、かなりフォルトを減らせると思います。
ただ、フラットサーブの場合、フォルトしないようにするにはスイングスピードを調節しないといけません。
サービスコートに入れようと思えば思うほど、スイングスピードはゆっくりになり、ボールをなでるような振り方になりやすいです。
このようなサーブは、相手のレベルによっては叩かれてしまうし、打ち方もおかしくなっていきます。
そうならないために、ボールに回転をかけて振り切るサーブを覚えましょう。
動きながら打つサーブを覚えたなら、ラケットを後ろから前ではなく、左から右に振ることもできるはずです。(右利きの場合。)
ボールの下に入りながら打てば、フラットサーブのときより身体の後ろに打点をとってスライスサーブやスピンサーブが打ちやすくなります。
また、身体を前に移動しながら打っているので、当たりがカスカスになるのを防いでくれます。
回転系のサーブなら、しっかり振り抜きつつフォルトを減らすことができるので挑戦してみましょう。
どんなときフォルトになるのかを理解したうえで、フォルトを減らすコツを身につけていきましょう!