- テニスコーチになる方法|テニスを磨いてからレッスンのスキルを学ぶ
- テニスコーチの年収や資格|長く続けられるコーチは一握りだけ
テニスコーチになる方法|テニスを磨いてからレッスンのスキルを学ぶ
テニススクールはコーチが不足している場合が多く、スタッフを随時募集しています。
ジュニア時代に通っていたテニススクールで、アルバイトコーチをするパターンも多いですね。
面接と実技で採用されれば、特別な資格がなくてもテニスコーチとして働けます。
スクールが即戦力を求めているなら、テニスの技術だけでなく、球出しやコーチングスキルも問われます。
スクールが1からコーチを育てるつもりなら、テニスの技術とコーチに向いているかを面接時にチェックします。
コーチに向いているかどうかは、ちゃんと挨拶ができる、ハキハキと話せるなど、一般常識があるかを見ます。
レッスンでは、生徒さんとのコミュニケーションも大事だからです。
コーチ未経験の場合、最初は研修期間になります。
レッスン研修で、球出し・ヒッティング・コーチングの仕方を練習します。
また、空いているコートで球出し練習をしたり、レッスンに入ってコーチの仕事を学びます。
3ヶ月間くらいの研修が終わると、アシスタントコーチとしてデビューします。
レッスンでは、最初チーフコーチのアシスタントとして入ります。
アシスタントコーチを経て1人前になると、チーフコーチもまかせてもらえます。
テニスコーチになる流れをざっくり書きましたが、テニスコーチになるのはけっこう大変です。
本記事前半では、テニスコーチになるために必要なスキルや向いている人について解説します。
まずはテニスを磨くべし
テニスコーチを目指すなら、まずはテニスをとことん磨くべきです。
テニススクールに通う生徒さんは、初心者から上級者までピンキリ。
定期的にテニスの試合に出ている生徒さんもいれば、コーチよりもテニスがうまい生徒さんもいたりします。
そんな人たちを最終的には指導することになりますので、テニスの練習をしっかり行い、試合経験を積んでおくといいでしょう。
試合でいい結果を出せれば、コーチ紹介にも戦績を書けます。
テニスコーチになるなら、最優先であなたのテニスを磨きましょう。
できなくはないです。
ただ、コーチをやり始めると、球出しなどレッスンの練習も必要で、自分のテニスを磨く時間がなかなかとれなかったりします。
レッスンで疲れているので、練習もベストコンディションではできません。
レッスンで必要なスキルを学ぶ
テニスを磨いて、テニスコーチとして採用されたら、コーチングスキルを研修やスクールのレッスンで学びましょう。
下記に、レッスンで必要なスキルを簡単にまとめました。
- 【球出し】
- 近くからの手出しと遠くからのラケット出しを正確にテンポよく出せる必要がある。2列以上で球出しする場合、ボールを打とうとしている生徒さんを見ながら、他の生徒さんにボールを送れるよう訓練しておく。
- 【アドバイス】
- ボールを出しながら、ラリーしながら、アドバイスできるように、よく生徒さんを観察する。どんなアドバイスをしたら改善されるのかを学ぶ。グループレッスンの場合、レッスンテーマに沿ったアドバイスをする。
- 【デモ】
- 生徒さんの見本となる打ち方を身につける。生徒さんに教えているグリップで打てるようにする。
- 【ヒッティング】
- 生徒さんのレベルに合ったラリーができるようにする。特に、初心者には回転少なめの打ちやすいボールを送れるようにする。
- 【ローテーション】
- グループレッスンのローテーションの仕方を覚える。インドアかアウトドア、人数によっても、ローテーションの仕方は変わる。
- 【レッスンメニューの作成】
- スクールでレッスンメニューが決められていない場合、自分で作る必要がある。アシスタントコーチの場合、事前にチーフコーチとレッスンの打ち合わせをしておく。
- 【レッスン配分のコントロール】
- ショートラリー・球出し練習・ラリー練習・フォーメーション練習・サーブ練習・ゲーム練習の配分をコントロールできるようにする。
- 【安全管理】
- 生徒さん同士の距離が適切かを見たり、落ちているボールを端に寄せたり、まめに水分補給をしているかなどをチェックする。ケガの応急処置の仕方も覚えて、できるようにしておく。
その他、担当クラスの生徒さんの名前を覚えたり、積極的に話しかけたりする必要もあります。
どんな人がテニスコーチに向いている?
下記のような人が、テニスコーチに向いています。
- 【話すのが好き】
- 口下手でも、レッスンでは笑顔を絶やさず、積極的に話すようにする。むしろ、そういうコーチのほうが多い。
- 【人に教えるのが好き】
- どうしたら生徒さんがうまくなれるかを考えられないと、長くは続かない職業。
- 【体力がある】
- 肉体労働なので、身体が資本。特に、アウトドアのレッスンでは、寒さにも暑さにも長い時間耐えなければならない。
テニスコーチの年収や資格|長く続けられるコーチは一握りだけ
テニスコーチは儲かるのか、どんな資格があるのか、気になるところですよね。
本記事の後半では、以下の3つについて解説します。
- テニスコーチの年収
- テニスコーチの資格
- 長く続けられるコーチは一握りだけ
テニスコーチの年収
テニスコーチの月給は、20〜30万円程度が一般的です。
年収でいうと、240〜360万くらいです。
社員は固定給ですが、アルバイトコーチの場合、経験やコーチングスキルによってレッスンでもらえる金額が変わってきます。
駆け出しであれば、1レッスンで1,500円くらい。
ベテランでコーチングスキルが高ければ、2,500〜3,000円といったところでしょうか。
プライベートレッスンで、さらに稼いでいる人気コーチもいます。
また、何か役職かあれば、ヘッドコーチ手当てやチーフコーチ手当などがプラスされます。
インドアの場合、レッスンが中止にならないので、毎月安定して稼げます。
アウトドアの場合、雨や雪などでレッスンが中止になり、給料が少なくなってしまいます。(特に梅雨の時期。)
社員は固定給ですが、規定のレッスン数があるはずなので、やはり悪天候による中止は困ります。
テニスコーチの資格
テニスコーチの資格には、大きく分けて2種類あります。
日本テニス協会の資格
- 公認テニスコーチ1(旧)テニス指導員
- 公認テニスコーチ2(旧)テニス上級指導員
- 公認テニスコーチ3(旧)テニスコーチ
- 公認テニスコーチ4(旧)テニス上級コーチ
- S級エリートコーチ
日本プロテニス協会 (JPTA) の資格
- Professional1
- Professional2
- Professional3
- インストラクター
長く続けられるコーチは一握りだけ
長く続けられるコーチは一握りだけです。
テニスコーチは肉体労働なので、若いうちはいいですが徐々に身体がきつくなっていきます。
ヘッドコーチなど運営に回るコーチもいますが、やはりそれも一握りです。
将来に不安を感じるコーチは多く、独立したり、転職したりします。
それでも、
もしくは、
と思えれば続けられるかもしれません。
わたしがいた職場もベテランの大先輩が数人いましたが、コーチとしての引き出しがとても多かったり、素晴らしい戦績を残している方たちでした。
やはり、元気な若いコーチとは違う魅力を持っていないと続けるのは難しいです。
テニスが好き、テニスがしたいだけなら、テニスコーチはあまりオススメできません。
生徒さんのテニス人生も背負える覚悟が、テニスコーチには必要です!