- テニスの怪我ランキング:突発的な怪我と慢性的な怪我
- RICE処置:怪我をしたときの応急処置
- 怪我をしない身体作り:ストレッチと筋力トレーニング
- 怪我の予防をするお助けグッズ:テーピングやサポーターで再発防止
- テニス肘:テニスを続けながら治すのは難しい
- 手首の痛み:日常生活にも支障あり
- 膝の痛み:歩いて使うから治りにくい
- 肩の痛み:肩の可動域が狭くなる
- 腰の痛み:ぎっくり腰はクセになる
歳をとると、五体満足でテニスをすることがなんと難しいことか。
次から次へと、身体のあちこちにガタがやってきます。
長くテニスを続けるためには、身体のケアは必須。
もう怪我をしてしまった人、これからの怪我を予防したい人に役立つ記事を書きました。
テニスの怪我ランキング:突発的な怪我と慢性的な怪我
テニスは健康にいいと言われていますが、ラケットを振り回し続ける腕、バランスを保ち続ける体幹、そしてコート中を走り回る足を酷使します。
わたしは、テニススクールで10年間勤務していたとき、事故報告書の管理をしていました。
そして、年間80大会くらい草トーナメントに参加していた経験もあります。
そのとき、多かった突発的な怪我は下記の3つです。
- 足首の捻挫
- ふくらはぎの肉離れ
- ぎっくり腰
また、怪我の種類には慢性的なものもあり、周りの使用しているサポーターやアイシングの様子から下記が多いことがわかります。
- 肘の痛み
- 手首の痛み
- 膝の痛み
テニスをしていれば、どこかしら怪我をします。
怪我をしやすい部位は、事前に知っておいたほうがいいでしょう。
RICE処置:怪我をしたときの応急処置
捻挫・肉離れ・打撲の怪我をしたときには、応急処置が必要です。
と思うかもしれませんが、知っていても慣れていないと突然の怪我にパニクります。
落ち着いて応急処置ができるように、やるべきことを整理しておきたいです。
テニススクールのレッスンであればコーチやスタッフが応急処置をしてくれますが、そうでなければ自分たちでやる必要があります。
いつでも自分たちでできるように、
を覚えておきましょう。
RICE処置のRICEは、下記の頭文字をとったものになります。
- Rest(安静)
- Ice(冷却)
- Compression(圧迫)
- Elevation(挙上)
例えば、足首の捻挫をした場合、下記の流れで処置します。
- 【Rest(安静)】
- 足首を動かさないように安静にする。
- 【Ice(冷却)】
- 足首をアイシングする。20〜30分冷やす。感覚が戻ったら繰り返しアイシングする。
- 【Compression(圧迫)】
- 包帯やテーピングで足首を圧迫して、腫れや内出血を最小限に抑える。
- 【Elevation(挙上)】
- 足首を心臓より高い位置に上げることで、内出血による腫れを抑える。
アイシングは、氷を氷のうやビニール袋に入れて患部に当てればOKです。
氷のうは慢性的な怪我でもお世話になるので、1つ持っておくと便利です。
スポーツ用伸縮包帯もあるといいですね。
どうやって包帯を巻けばいいかわからない方は、下の動画を参考にしてみてください。
冷却と圧迫が簡単にできる便利な「氷のう+サポーター」のセットもあります。
RICE処置はあくまでも応急処置なので、できるかぎり早く医療機関を受診しましょう!
怪我をしない体作り:ストレッチと筋力トレーニング
テニスで怪我からの復帰をする前に、やっておきたいことがあります。
休んでいる間に落ちた柔軟性と筋力を上げて、怪我が再発しないようにします。
スポーツ整形外科に行けば、患者に合ったリハビリのメニューを組んでくれます。
怪我をしたときの対応と復帰については、ZAMSTさんの公式ホームページにあるSPORTS MEDICINE LIBRARYを読むとわかりやすいです。
「怪我をした部位」を選んでから「スポーツ障害」を選べば、知りたい情報が手に入ります。
本を使ってストレッチや筋力トレーニングをしたい場合は、下記の本をおすすめします。
さまざまな野球障害に対応した本ですが、十分テニスにも使える内容です。
下記の障害の対処法が書いてあります。
- 肩
- 肘
- 手首・手指
- 腰
- 太もも・股関節
- 膝
- すね・ふくらはぎ・足
それぞれ、以下のエクササイズが収録されています。
- ストレッチ
- 器具を用いないトレーニング
- ダンベルトレーニング
- チューブトレーニング
スマホで携帯できる電子書籍版を購入すれば、いつでも行うことができ、リハビリのハードルを落とすことができます。
持っておいて損のない1冊です。
怪我の予防をするお助けグッズ:テーピングやサポーターで再発防止
テニスで怪我の再発を防いだり、予防してくれるのが、
です。
テニス中や日常生活で、関節や筋肉をサポートしてくれたり、患部の固定や保護してくれます。
コーチの間では、テーピングを使っている人が多かったです。
理由を聞くと、だいたい下記のように返事が返ってきます。
- サポーターだと見栄えがよくない。
- テーピングのほうがピッタリ合わせられてズレない。
わたしは、「つけるのが面倒くさい」「皮膚トラブルが気になる」という理由で、サポーター派です。
怪我をしてしっかり固定したいときは、スポーツ選手も愛用しているZAMSTさんのサポーターを購入しています。(ミドルサポート以上のものです。)
予防用に使いたいときは、動きを妨げない薄いサポーターがいいですね。
わたしは、ZAMSTさんのBodymateシリーズやスポーツタイツでおなじみCW-Xのサポーターが好きです。
腰からふくらはぎまでフルサポートしてくれるCW-Xの
もおすすめです。
⬆︎メンズ用(最新の2.0)
⬆︎レディース用(最新の2.0)
イチローさんも愛用しているアイテムですね。
GENERATOR MODELは、
までフルガードしたモデル。
CW-X独自のテーピング原理で、着地時の衝撃から膝を守ってくれるのはもちろん、腰やふくらはぎなど他の部位に不安を感じている方にもおすすめできるモデルです。
怪我している部位をかばっていると、他の部位を痛めることはよくあります。
このモデルなら、下半身に関してはまとめてサポートしてくれます。
値段は高いですが、テニスができなくなる時間や治療費を考えると、決して高い買い物ではないはずです。
「prime try before you buy」対象商品なので、Amazonプライム会員の方なら試着してから購入できます。
テニス肘:テニスを続けながら治すのは難しい
ここからは、テニスをしていると苦しむ怪我をいくつか見ていきます。
まずは、「テニス肘(テニスエルボー)」です。
テニス肘(テニスエルボー)とは、前腕骨外側上顆という肘の骨に付着する腱に炎症が起こる状態です。
前腕骨外側上顆炎と呼ばれ、肘の外側に痛みが出ます。
肘の内側が痛む場合は前腕骨内側上顆に炎症が起こっており、野球肘やゴルフ肘と呼ばれています。
肘が痛くなるのは、テニスで繰り返し動作を行い、腕を酷使するのが主な原因です。
また、日常生活や仕事で腕を酷使したときにも発症します。
テニスをしていると、肘サポーターを使っている生徒さんをよく見かけます。
肘の痛みがあってもテニスができてしまうため、テニス肘は泥沼にはまりやすい怪我です。
テニスをしながら肘の痛みを治すのはかなり難しいです。
なぜ難しいのか、テニスコーチはどうやって肘の痛みを凌いでいるのか、下の記事にまとめました。
手首の痛み:日常生活にも支障あり
長くテニスをしていれば、手首も痛めやすい部位です。
手首が痛くなる原因は、下記のとおり。
- 手首を酷使して痛くなるパターン
- 1回変な打ち方をして痛めるパターン
- 転んで地面に手をついて痛めるパターン
手首は、主に下記の怪我が多いです。
- 【腱鞘炎】
- 骨と筋肉をつなぐ腱と、腱を包む腱鞘が擦れ合うことで炎症が起こる。
- 【TFCC損傷】
- 手首の小指側の関節にある「三角線維軟骨複合体」と呼ばれる組織が損傷。長引きやすく、サポーターが出されることが多い。
- 【捻挫】
- 手首の関節に不自然な力が加わって、関節包や靭帯が損傷。
手首も痛みが慢性化しやすいので、安静にしてコンディションを整えてからテニスに復帰すべきです。
膝の痛み:歩いて使うから治りにくい
テニスを長時間やったり、ハードなトレーニングを行うと、当然ながら膝に負担がかかります。
膝痛の原因を知りたい方は、下の動画を参考にしてみてください。(いろいろな動画を見ましたが、こちらがわかりやすかったです。)
下の動画も膝痛の理解を深めるのに役立ちました。
膝に痛みがある場合、サポーターの利用とセルフケアでだいぶ楽になりますが、テニスやトレーニングの運動量と運動強度を上げすぎないように気をつけましょう。
肩の痛み:肩の可動域が狭くなる
テニスで肩が痛くなる原因は、主に下記の3つです。
- 肩の使いすぎ
- 肩に負担がかかる打ち方をしている
- 筋力不足や柔軟性の低下
上の3つが揃ってしまうと、高確率で肩を壊します。
わたしがまさにそうでした。
肩が痛み出したのは朝起きたときでしたが、日常生活に支障が出るくらい酷かったです。
特に手術は必要なく肩関節周囲炎という診断だったのですが、リハビリで様子を見ていきましょうと言われました。
そのときは安心しましたが、まさかこんなに時間がかかるとは思いませんでした。(怪我をしてから2年経ちましたが、今も肩の可動域や動きが完全な状態までは回復していません。)
肩を怪我して学んだことは、わたしのようになった場合、長期間安静にしていても元に戻らないということでした。
肩の可動域を広げるストレッチやエクササイズをコツコツ続ける必要があります。
リハビリ期間は、他の怪我より圧倒的に長くなることを覚悟したほうがいいかもしれません。
腰の痛み:ぎっくり腰はクセになる
テニスでボールを打ち続けると、腰に負担がかかります。
わたしの場合は、両手バックハンドストロークで身体を回して打ったときに「ぎっくり腰」をよくやっていました。
腰が一瞬「ペキッ」となり、痛くて動けなくなります。
「ぎっくり腰」は、歩くことができる軽度の場合もあれば、痛くてまったく動けない状態になり、救急車で運ばれるケースもあります。
腰痛の8割以上は原因が特定できない腰痛で、この場合は時間と共に回復していきます。
しかし、病名がついた腰痛だった場合、そうはいきません。
ぎっくり腰を何度も起こすようになると怖いです。
いつ痛くなるのかわからず、腰にいつも爆弾を抱えているような感じです。
わたしは、テニスボールを使ったマッサージ・ストレッチ・トレーニングを日課にすることでクセになったギックリ腰をほぼ攻略することができました。
下の記事で詳しく書いています。
テニスを続けるには、いくつもの怪我を乗り越える必要があります。
本記事を参考にして、同じ怪我を繰り返さないように、トレーニングやサポートグッズを活用してみてください!