【テニスラケットの選び方】失敗しない3つのステップを解説

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そろそろ新しいテニスラケットに買い替えたいな。でも、どんなラケットを選べばいいかよくわからない…ラケットの選び方を教えてほしい。
そんなお悩みにお答えします。
【本記事の内容】
  1. 【テニスラケットの選び方】失敗しない3つのステップを解説
  2. 【テニスラケットの選び方】人気のヨネックスのラケットを例に解説
書いている人
リョウジ

テニススクールの運営に10年携わる。(テニスコーチ・ストリンガー・フロント・事務など幅広く経験。)

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この記事を読んでいるあなたは、今より快適にテニスができるラケットを探しているかと思います。

どのようにラケットを選べば、それを実現できるのかをまとめました。

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【テニスラケットの選び方】失敗しない3つのステップを解説

ラケットは進化しているから、最新のものを買えばいいんでしょう?

もろろん10年以上前のラケットを使っていれば、最近のものを使えば快適に感じるかもしれないけれど、必ずしも最新のラケットがいいとはかぎりません。

「前作のラケットのほうがよかった」と感じる人もよくいます。

昔のモデルを使い続けているプロテニス選手もいるくらいなので。

じゃあ、どうやってラケットを選べばいいの?

新作にこだわらず、下記の3ステップを踏んでラケットを選べば、割と失敗せずに購入することができます。

  1. 使っているラケットのスペックを把握する
  2. 新しいラケットに何を期待しているか考える
  3. 実際に試打してみる

メーカー契約の縛りがあるものの、テニスコーチもだいたいこのステップを踏んでラケットを替えています。

使っているラケットのスペックを把握する

新しいラケットを選ぶ前に、まずは今使っているラケットのスペックを把握しておきましょう。

今使っているラケットのスペックを基準に、次のラケットの候補を考えるからです。

どこを見ればいいの?

フレーム(スロートの内側など)に記載されている場合が多いですが、わからなければラケットの名前でGoogle検索をしてみましょう。

ラケットのスペックの中でも、絶対におさえておきたいのが下記の3つです。

  • ラケットフェイスの面積
  • フレームの厚さ
  • ラケットの重さ
えっ、これだけでいいの?これなら、すぐに調べられそう。

他にもあることはあります。

  • ストリングパターン
  • バランスポイント
  • ラケットの長さ
  • グリップの太さ

でも、優先順位を考えると後回しでもいいと思います。

ストリングパターン(ストリングの縦横の本数)を選べるモデルは少ないし、バランスポイント(重心)もラケットの重さに合わせて調整されています。

ラケットの長さは、ほとんどが27インチ。

どうしてもリーチがほしいなどの特殊な事情がなければ、27インチより長いラケットを選ぶ必要はありません。

「グリップの太さ」は下記の記事でまとめているので、別途決めておけばOKです。

「ラケットフェイスの面積・フレームの厚さ・ラケットの重さ」で何が変わるの?

簡単にまとめると、下記のようになります。

【ラケットフェイスの面積】
→大きいと[回転↑][飛距離↑][振り抜き↓][スイートスポット↑]
→小さいと[回転↓][飛距離↓][振り抜き↑][スイートスポット↓]
【フレームの厚み】
→厚いと[回転↓][飛距離↑]
→薄いと[回転↑][飛距離↓]
【ラケットの重さ】
→重いと[操作性↓][衝撃↓]
→軽いと[操作性↑][衝撃↑]

「これじゃあよくわからないな」と思ったかもしれません。

この3つの要素は、セットで選べる場合が多いので大丈夫です。

ラケットが軽くなればなるほど、ラケットフェイスの面積とフレームの厚みでカバーする感じです。

ご自分のラケットのスペックを把握できたら、次のステップに進みましょう!

新しいラケットに何を期待しているか考える

ご自分のラケットのスペックを把握できたら、新しいラケットに何を期待しているか考えてみましょう。

要は、今のラケットの不満点ですね。

うーん、よくわからないな…

普段のテニスで、どんなことに悩んだいるか考えてみてください。

下記に例を3つ挙げてみました。

  • 速いボールを返せるようになりたい
  • もっと楽にテニスをしたい
  • ボールのコントロールを高めたい

当てはまっているものがあれば、どんなラケットに替えたらいいか参考にしてみてください。

速いボールを返せるようになりたい

速いボールを打ち返せるようになりたい!

速いボールを楽に打ち返すには、ラケットフェイスの拡大やフレームの厚みも貢献しますが、ボールが飛びすぎてしまう危険があります。

打ち返したボールの深さをコントロールすることも考えると、ある程度ラケットに重みがあったほうがいいです。

ラケットの重みは、

速いボールをボレーで返す

ときも役立ちます。

ラケットを大きく振らなくても、ボールが飛んでくれます。

また、ラケットに重みがあると、手打ちがしづらいため運動連鎖を起こしやすいです。

勢いのない死んだボールを打ち抜くときにも、ラケットの重みがアシストしてくれます。

でも、ラケットが重くなると振り抜くのが難しそう…

重いラケットは、重心を手元寄り(トップライトといいます)にしているので、振り抜くのはそんなに難しくならないです。

ラケットカタログを見ると、グリップエンドから重心までの距離を「バランスポイント」として記載しています。

例えば、315gの重めのラケットならバランスポイントは310mm、250gの軽量ラケットならバランスポイントは350mmくらいになります。

軽量ラケットは、重心を先端寄り(トップヘビーといいます)にしてボールに負けないにしています。

ただ、ラケットが重すぎると操作が難しくなり、速いボールにタイミングを合わせづらくなるのは事実です。

ボールにタイミングを合わせづらくなると、グランドストロークの左右の打ち分けにも悪影響を及ぼすので気をつけましょう。

もっと楽にテニスをしたい

今よりもっと楽にテニスがしたいんだけど…

そんなふうに感じていたら、下記のようにスペックを変えてみてください。

  • ラケットフェイスを大きくする
  • フレームを厚くする
  • ラケットを軽くする
ラケットフェイスを大きくするとどうなるの?

ストリングが長くなる分、ボールを打つときのたわみが大きくなり、ボールの飛距離が伸びます。

また、ラケットフェイスを大きくすると、ストリングの目が荒くなりやすいです。

目が荒くなると、ボールを打つときストリングが動きやすくなり、回転がよくかかります。

ただ、極端に変えると、回転がかかる代わりにコントロール(特に弾道の高低)が難しくなります。

フレームが厚くなるとどうなるの?

厚みで剛性が上がるので、フレームがしならずにパワーを直接ボールに伝えることができます。

ボールのコントロールを高めたい

パワーよりボールのコントロールをなんとかしたい…

そんなふうに感じていたら、下記のようにスペックを変えてみてください。

  • ラケットフェイスを小さくする
  • フレームを薄くする
  • ラケットを重くする

特にアウトを減らしたい場合、ボールの飛距離を落とす必要があります。

ボールの飛距離を落とすには、ラケットフェイスを小さくしたり、フレームを薄くする方法が考えられます。

ラケットフェイスを小さくすると、スイートスポットまで狭まりそう…

ラケットフェイスの大きさをそのままにしたければ、

ストリングの本数を増やす

ことで飛距離を落とすこともできます。

  • ラケットフェイスを小さくする
  • ストリングの本数を増やす

上記のどちらを選んでも、ストリングの目が細かくなりやすいです。

どちらもストリングのたわみが減るので、ボールの飛距離は落ちます。

また、ストリングの目が細かくなると、ボールを打つときストリングが動きにくくなり、回転はかかりにくくなります。

でも、回転がかかりにくくなる分、ボールの弾道の高さはコントロールしやすいです。

ボールが飛ばない仕様ですが、ラケットの重さでパワーを補っています。

新しいラケットに何を期待しているかはっきりしたら、いよいよ最後のステップです!

実際に試打してみる

ラケットの選択肢がいくつかあってどれを選んだらいいかわからないよ…

どんなラケットを使いたいかイメージできても、どれを選んだらいいか決めるのは難しいです。

失敗したくなければ、候補のラケットを試打して確かめるしかありません。

大きなテニススクールだったら、メーカー別のラケットキャンペーンをしているときがあります。

そのときに、いくつかのモデルを打ち比べるのがいいでしょう。

それか、テニスショップでラケットをレンタルしてみましょう。

できれば練習中ではなく、ゲームや試合で試打できればベストです。

「いいボールが打てる=ベストな選択肢」とはかぎりません。

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【テニスラケットの選び方】人気のヨネックスのラケットを例に解説

実際にどんなラケットを選べばいいか教えてほしい。

本記事後半では、人気のメーカー「ヨネックス」を例にラケットを紹介します。

ヨネックスは以下のシリーズに分かれています。

EZONEイーゾーン
→パワー系
VCOREブイコア
→スピン系
VCORE PROブイコアプロ
→コントロール系
ASTRELアストレル
→軽量デカラケ(100,105,115のサイズあり)
REGNAレグナ
→コントロールとパワーを両立させた高級ラケット

ニーズに合わせて、いろいろなシリーズが用意されています。

本記事では、特に人気が高いEZONEシリーズで選び方を解説します。

ボールが飛ばないラケットを選んでしまうと、ボールを飛ばすことに一生懸命になってしまい、技術の習得が遅れてしまうことがよくあります。

その点、EZONEシリーズはボールが楽に飛んでくれるので、余計な力を使わずに技術の習得ができるのでおすすめです。

もちろん、技術の習得だけではなく、プレー中もあなたのプレーをアシストしてくれること間違いなしです。

本記事で登場するEZONEは、下記のとおりです。

  • EZONE FEEL
  • EZONE 100SL
  • EZONE 100L
  • EZONE 100
  • EZONE 98

すべてではないですが、主要のスペックのEZONEはおさえています。

どのラケットがあなたに合うかイメージできると思います。

EZONEと同じようなスペックのラケットは他のメーカーにも必ずあります。

なので、他メーカーで考えている方も参考にしてみてください。

ヨネックスのラケットのスペックを詳しく知りたい方は公式サイトで確認できます。

【ヨネックス】テニスラケット一覧

速いボールを返せるようになりたい

例えば、下記のようなラケットを使っている場合です。

【フェイス面積】
→102インチ
【フレームの厚み】
→24.0-27.0-24.0mm
【ストリングなしの重さ】
→平均250g

※【フレームの厚み】は、左から「ラケットヘッド・サイドフレーム・スロート」の厚さです。

「EZONE FEEL」はエントリーモデルで、まだ身体の小さいジュニアや初心者の女性にすすめられます。

軽量ラケットなので、非力でも操作性がよく、技術の習得がしやすいです。

値段も他のEZONEより安価で、ジュニアラケットからの移行にもってこいのラケット。

このタイプのラケットを使っていて、ゆっくりなボールならしっかりとスイングして打てるようになったとします。

でも、相手のレベルが上がって速いボールが来るようになると、ボールが吹っ飛んでしまいコントロールできない…

そんなときがやって来たとします。

そんな場合は、

ラケットを重くする

と速いボールもコントロールしやすくなります。

ラケットの重みでボールが飛んでくれるからです。

例えば、下記のモデル。

【フェイス面積】
→100インチ
【フレームの厚み】
→23.8-26.5-22.5mm
【ストリングなしの重さ】
→平均270g

フェイス面積やフレームの厚みを見ると若干パワーダウンするものの、その分ラケットの重さを20gくらい上げて補っています。

たかが20g?

と思うかもしれませんが、ラケットを振ってみると遠心力がかなり違うのがわかります。

さらに重いモデルだと、下記のモデル。

【フェイス面積】
→100インチ
【フレームの厚み】
→23.8-26.5-22.5mm
【ストリングなしの重さ】
→平均285g

「EZONE 100SL」とフェイス面積とフレームの厚みは同じですが、重さがさらに15g上がります。(ストリングの横糸も1本増えていますね。)

ちなみに、「EZONE 100L」のスペックは

プラチナスペック

といわれています。

女性(中学生以上)の方におすすめしたいスペックですね。

男性(中学生以上)の方なら、さらに重いモデル(例えばEZONE 100)も検討したほうがいいでしょう。

どれくらいラケットを重くすればいいの?

どれくらいラケットを重くするかは、グランドストロークで速いボールにタイミングが合わせられるかで判断するのがいいです。(テイクバックやフォワードスイングのタイミングができている前提ですが…)

速いボールにタイミングが合わせられるかだけでなく、コースの打ち分けもできるかチェックしておくと適切な重さのラケットを選びやすいです。

もっと楽にテニスをしたい

今よりもっとラケットの力を借りて、楽にテニスをしたい場合を考えてみます。

例えば、下記のようなラケットを使っている場合です。

【フェイス面積】
→100インチ
【フレームの厚み】
→23.8-26.5-22.5mm
【ストリングなしの重さ】
→平均285g

女性(中学生以上)におすすめのプラチナスペックのラケットですね。

このぐらいの重さがあると、速いボールも返しやすい。

でも、人によってはこのラケットの重さが負担に感じてしまうかもしれません。

例えば、年配の方です。

もし、速いボールを返す機会がそれほどなければ、小さなスイングで楽にボールが飛んでくれるラケットを選んだほうがストレスなくテニスができます。

そんな場合は、下記のようなラケットがおすすめです。

【フェイス面積】
→105インチ
【フレームの厚み】
→24.0-26.5-23.5mm
【ストリングなしの重さ】
→平均275g

ストリングなしでのラケットの重さが「EZONE100L」と比べて10g軽くなり、操作性が増しています。

軽くなった分、ラケットフェイスの面積を5インチ拡大、フレームも少しだけ厚くしてパワーを補っています。

ラケットフェイス拡大に伴いスイートスポットも広くなっているため、楽にボールをとらえられます。

ストリングパターン(縦16本×横19本)はそのままでラケットフェイスが拡大しているため、ストリングの目は粗くなっています。

ストリングの目が粗くなるとどうなるんだっけ?

コントロール性能は落ちますが、ボールの飛距離が伸びて回転量も増します。

かなり楽にテニスができるはずです。

ボールのコントロールを高めたい

例えば、下記のようなラケットを使っている場合です。

【フェイス面積】
→100インチ
【フレームの厚み】
→23.8-26.5-22.5mm
【ストリングなしの重さ】
→平均300g

「EZONE 100」のスペックは

黄金スペック

といわれています。

男性(中学生以上)の方におすすめしたいスペックですね。

不満がなければこのままのスペックでいいと思いますが、ラケットのパワーが余計だと感じてしまう人もいるかもしれません。

必要以上にボールが飛んでアウトしたり、ボールの軌道が思うようにコントロールできない…

そんなふうに感じているなら、下記のようなラケットに変更するのがいいでしょう。

【フェイス面積】
→98インチ
【フレームの厚み】
→23.5-24.5-19.5mm
【ストリングなしの重さ】
→平均305g

ストリングなしでのラケットの重さが「EZONE 100」と比べて5gだけ重くなっています。

重くなった分、ラケットフェイスの面積を2インチ縮小、フレームも全体的に薄くしてパワーをおさえています。

ストリングパターン(縦16本×横19本)はそのままでラケットフェイスが縮小しているため、ストリングの目は細かくなっていますね。

ストリングの目が細かくなるとどうなるんだっけ?

ボールの飛距離や回転量は減るけれど、その分コントロール性能が上がります。

大阪なおみ選手やニック・キリオス選手も使用している上級者向けのラケットです。

もし、「EZONE 98」以上にコントロールを重視するなら、「VCORE」シリーズや更にフレームが薄い「VCORE PRO」シリーズを検討してみましょう。

以上、ラケットの選び方についてでした。

あなたに合った「フェイス面積・フレームの厚み・ラケットの重さ」は、あなたの上達具合・身体の状態・プレースタイルの変化によっても変わってきます。

新しいラケットを購入するときは、スペックを吟味しつつ実際に試打してから選びましょう!

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