テニスのダブルスのポジション|陣形(フォーメーション)別に解説

基礎知識
【PR】この記事には広告を含む場合があります。

テニスのダブルスのゲーム中、ポジションをどこにとればいいかよくわからない…ダブルスのポジションをどこにとればいいか知りたい。
そんなお悩みにお答えします。
【本記事の内容】
  1. テニスのダブルスのポジション|陣形(フォーメーション)別に解説
  2. テニスのダブルスのポジション|こんな時はどうする?|場面別に解説
書いている人
リョウジ

テニススクールの運営に10年携わる。(テニスコーチ・ストリンガー・フロント・事務など幅広く経験。)

リョウジをフォローする

スポンサーリンク

テニスのダブルスのポジション|陣形(フォーメーション)別に解説

ダブルスのポジションは、まず

どんな陣形(フォーメーション)があるのか

理解しておくとスムーズです。

テニスのダブルスには

5つの陣形

があります。

  • 雁行陣がんこうじん
  • 並行陣へいこうじん
  • 2バック(ベースライン並行陣)
  • Iアイフォーメーション
  • オーストラリアン・フォーメーション

本記事の前半では、それぞれどんな陣形か、どのようなポジションをとればいいのかを紹介します。

特に、使用頻度の高い雁行陣と並行陣の基本ポジションはおさえておきましょう!

雁行陣がんこうじん

テニススクールで、最初に教わるダブルスの陣形が雁行陣。

雁行陣とは、1人がネット付近に立ち、もう1人がベースライン付近に立つフォーメーションのことです。

ネット付近に立つプレーヤーを「前衛」、ベースライン付近に立つプレーヤーを「後衛」といいます。

雁行陣は攻撃と守備のバランスがとれていて、ダブルスの基本といえるフォーメーションです。

ストロークが武器なら、プロレベルでもメインで使用できるフォーメーション!

雁行陣の後衛のポジション

後衛は、シングルスサイドラインとベースラインが交差するところを目印にして立ちます。

クロスラリーをするときに、フォアとバックを均等に使える位置ですね。

雁行陣の前衛のポジション

前衛のポジションは、立ち位置と移動するタイミングを気にする必要があり、最初は覚えるのに苦労します。

味方の後衛がボールを打とうとしているとき、

前衛は「T」字付近まで下がり

守備を担当します。

センターラインとサービスラインが交差するところが、「T」字です。

相手の前衛が攻撃してきても返球できるように、

身体は相手の前衛

に向けておきましょう。

サイドステップで斜め後ろへ下がると、自然と身体は相手の前衛のほうへ向きます。

相手の前衛がボールを打たないことを確認できたら、

味方の後衛が打ったボールの方向へ

移動しましょう。

味方の後衛がクロスへボールを打ったのなら、

サービスコートの中央より1歩前

くらいまで詰めて、攻撃に転じます。

相手の後衛の打ったボールを触れなければ、また「T」字付近まで下がって、守備を担当します。

雁行陣の前衛の役割は、攻撃と守備を行き来します。今、どちらを担当しているかでポジションを変えましょう!

雁行陣のポジションと配球については、こちらの記事で詳しく解説しています。

並行陣へいこうじん

並行陣とは、2人のプレーヤーが横に並ぶように立つ陣形のことです。

2人ともネットプレーで戦う並行陣は、相手の時間を奪うことができ、広範囲にボールをコントロールできる攻撃的な陣形。

ただ、雁行陣以上にポジションが大事になってきます。

並行陣のポジション

ネット際に立つ並行陣ですが、2人が完全に横に並んでいるわけではありません。

主に攻撃を担当する前衛

主に守備を担当する後衛

がいて、小さな雁行陣をとっています。

主に攻撃を担当する前衛は、雁行陣のときよりは少し後ろへポジションをとるといいですね。

理由は、頭上に上がったボールをある程度自分で返球しなければいけないからです。

並行陣の前衛はサービスラインとセンターラインが交差する「T」の字付近を守るときもありますが、基本的には攻撃できるポジションを維持します。

主に守備を担当する後衛は、サービスライン付近に立ち、ボールが飛んでくる方向へ身体を向けておきます。

左右のポジショニングは、雁行陣のときのように、少しシングルスサイドラインに寄って立ちます。

並行陣のポジションと配球については、こちらの記事で詳しく解説しています。

2バック(ベースライン並行陣)

2バック(ベースライン並行陣とも言われる)は、2人ともベースライン近くに立つ陣形です。

2バックは、強力なグランドストローカーだったり、前衛にいても役に立たない状況で使われます。

それぞれ半面を守れるポジションに立てばOKですが、ボールがクロスから飛んでくる場合は鋭角なボールも返球できるよう外側に立ち位置を変える必要があります。

また、パートナーが移動したときに立ち位置を変える必要があります。

【パートナーがサイドに走らされた】
真ん中に寄ってセンターをカバーする
【パートナーが下がって深いボールを返球した】
ポジションを少し前にとって空いているネット付近をケアする
パートナーがサイドに走らされたときのセンターカバーは、他の陣形で戦うときにも必要なダブルスのセオリーです!

Iアイフォーメーション

プロのダブルスでよく使われている陣形が、Iアイフォーメーション。

サーバー・前衛・レシーバーが、「Iアイ」の字のように縦に並びます。

Iアイフォーメーションはリターンがいい相手に有効で、基本的にはサインプレーで成り立つ陣形です。

サーバーは、センター付近からサーブを打ちます。

前衛は、その前方にポジションをとり、ネットより低くしゃがんでサーバーの邪魔にならないようにします。

前衛が背中に回した手で、左右どちら側に動くかをサインで知らせます。

レシーバーは前衛がどちらに動くかわからないので、リターンにプレッシャーをかけることができます。

オーストラリアン・フォーメーション

あらかじめ、前衛がレシーバーのクロスリターンをふさぐようにポジションをとる。

それが、オーストラリアン・フォーメーションという陣形です。(オーストラリアの選手が使い始めたそうです。)

あまり使われませんが、鋭角なクロスリターンを打つ相手に有効な陣形。

クロスリターンを封じ、ストレートにリターンさせるのがこの陣形の狙いです。

サーバーはセンター付近からサーブを打ち、ストレートに飛んでくるボールを返球する必要があります。

前衛は、サーバーと同じサイドにポジションをとり、相手のクロスリターンをつぶします。

スポンサーリンク

テニスのダブルスのポジション|こんな時はどうする?|場面別に解説

ダブルスのいろいろな場面でのポジションをもっと知りたい。

本記事の前半で、基本的なポジションは解説しました。

ですが、場面によってはポジションを変えて対応する必要があります。

特に、混乱しやすいのが雁行陣の前衛です。

本記事の後半では、ダブルスでよく起きる3つの場面で、前衛がどう動きべきか解説します。

  • 味方の後衛が鋭角なクロスへ打ったとき
  • 相手の前衛がスマッシュを打とうとしているとき
  • ストレート雁行陣になったとき

味方の後衛が鋭角なクロスへ打ったとき

味方の後衛が鋭角なクロスへ打ったとき、前衛はストレートに抜かれないようにサイドへ寄ればいいのかな?

前衛がサイドへ寄りすぎると、相手の後衛は何のプレッシャーもなくクロスへ打ててしまいます。

前衛は、少しだけ外に寄って身体をボールのほうへ向くようにします。

ストレートに打たれても、前衛は足を1歩大きく出して腕を伸ばせば、ボールに届きます。

後衛も、ポジションを変える必要があります。

相手の後衛も鋭角なクロスへ打ち返してくるかもしれませんので、ポジションをサイドよりにとりましょう。

相手の前衛がスマッシュを打とうとしているとき

相手の前衛がスマッシュを打とうとしているとき、前衛のポジションはどうしたらいいかな?

相手の前衛がスマッシュを打とうとしているとき、前衛は「T」字付近にいては危険です。

雁行陣の前衛は、センターを守りつつ、なるべく後ろへ下がりましょう。

スマッシュをなんとか返球できればラッキーです。

相手の前衛がスマッシュではなくフォアのハイボレーで返球する場合は、「T」字から1〜2歩くらい下がれば十分です。

ストレート雁行陣になったとき

どちらかの後衛がストレートロブを上げて抜けると、

ストレート雁行陣

になります。

ストレート雁行陣の前衛のポジション

ストレート雁行陣の前衛は、ボールと同じ方向へ動けばOKです。

センターライン上を前後に動くことになります。

味方の後衛がボールを打つときは、「T」字付近に立ち、相手の前衛に身体を向けます。

相手の前衛がボールを打たないことを確認できたら、センターラインに沿って前へ移動します。

そのとき、身体は相手の後衛へ向けるようにしましょう。

ストレート雁行陣の後衛のポジション

ストレート雁行陣の後衛は、半面のベースラインの中央付近に立ち、ストレートに配球するのが基本になります。

ダブルスのポジションについてでした。

本記事で解説したポジションに移動できれば、返球がだいぶ楽になるはずです。

1つずつ着実にマスターしていきましょう!

タイトルとURLをコピーしました