- どんなテニスラケットを初心者は購入したらいいの?【元テニスコーチが解説】
- 【テニスラケット】初心者におすすめの購入方法【安いを求めるとリスクあり】
これからテニスを始める方にとって、数あるテニスラケットからどれを選べばいいかわかりにくいですよね。
テニスを始めたときは、わたしもそうでした。
とにかく新しいものを買えばいいのかなと思い購入しましたが、まったく合わないラケットでした。
そんなことがないように、あなたが初めてラケットを購入する際に知っておいてほしいことを本記事にまとめました。
どんなテニスラケットを初心者は購入したらいいの?【元テニスコーチが解説】
まず、基本的なことからお伝えしますね。
テニスラケットといっても、
と
があります。
両者を見比べてみると、ラケットの形状が明らかに違います。
そして、中学生以上であれば大人用テニスラケットを購入することになりますが、長さはほぼ
です。
長さが26インチ以下のものは、ジュニア用ラケットです。
エントリーモデルはおすすめしない
と思うかもしれません。
もし長く使う前提でラケットを購入するなら、エントリーモデルはおすすめしません。
しっかりとしたラケットはたいていカーボンやグラファイトの素材で作られていますが、安価なエントリーモデルの中にはアルミニウムでできているものもあります。
カーボンやグラファイトに比べてラケットの強度が低く、雑に扱うと折れてしまうこともあります。
また、エントリーモデルはラケットの重量も軽いので、テニスが上達していくとより重量のあるものに買い替える必要があります。
操作性がいい反面、ラケットの重さが利用できず、手打ちになったり、速いボールに打ち負けてしまうからです。
小学生がつなぎとして軽量な27インチのラケットを使うならいいと思いますが…
なんて人は、下記のような安価なモデルでもいいかもしれません。
どちらもストリング張り上げ済みなので、届いたらすぐに使えます。
有名なラケットメーカーで、この値段はびっくりです。
こんなラケットを探してみよう
あなたのテニスの上達を妨げないラケットが1番いいと思います。
そのようなラケットは、もちろん初心者にも使えるし、テニスのレベルが上がっても使い続けることができます。
上達を妨げないラケットは、下記の条件を満たしたラケットです。
- ボールが楽に飛ぶ
- 身体を使って打ちやすい
- 力まないでラケットを支えられる
これだけだと意味がわからないと思います。
わかりやすく解説し、ラケットのどこを見ればいいのかお伝えします。
ボールが楽に飛ぶ
テニスの上達を妨げないためには、
を選びましょう。
ボールが飛ばないラケットを選んでしまうと、ボールを飛ばそうと力みやすいです。
そうすると、技術の習得が遅れます。
ちょうど、ブレーキをかけながらアクセルを踏むような感じになりかねません。
ボールが楽に飛ぶラケットは、下記を満たしています。
- ラケット面が大きい
- フレームが厚い
ラケット面(ラケットフェイス)が大きいと、ストリングがよくたわむのでボールがよく飛びます。
ラケット面が100インチ前後あれば、ボールは楽に飛んでくれるでしよう。
ただ、ラケット面がさらに大きいものを選んでしまうと、ボールはよく飛ぶけれどコントロールがしづらくなりますのでご注意を。
フレームに厚みがあると、ラケットがしなりづらいためパワーロスをせずボールに力を伝えられます。
フレームが厚いラケットは厚さが均一ではなく、ボールを打つ付近が1番厚くなっている場合が多いです。
1番厚い部分が26mm前後のものがいいでしょう。
ものすごくボールをコントロールしやすいけれど、ラケット面が小さい分ボールが当てづらいです。
そして、ボールが飛ばないからしっかりとしたスイングが必要になります。
上級者で、ラケットにパワーを必要としない人向けですね。
身体を使って打ちやすい
長く同じラケットを使い続けたいなら、
ラケットを選ぶといいです。
つまり、手打ちしになりにくく運動連鎖がしやすいラケットです。
小手先でも振れる軽いラケットが手打ちになりやすく、そこそこ重量があるラケットが身体を使いやすいです。
重量があるラケットは、身体を使わないとラケットがなかなか振れません。
それに、ラケットに重みがあると、相手から飛んでくる速いボールに負けにくくなります。(特に、ラケット面をボールに合わせるボレーのときに力を発揮します。)
相手のレベルが上がったとき、ラケットの重みがアシストしてくれます。
そういうわけではありません。
重すぎるラケットは操作性が悪くなり、ボールにタイミングを合わせづらいです。
ご自分に合った重さのラケットを使うことが大事になります。
男性(中学生以上)の方は
くらいのものを選ぶのがいいです。
女性(中学生以上)の方は
くらいのものを選ぶといいです。
初心者の方は軽いラケットのほうが使いやすいかもしれないけれど、後々のことを考えるとある程度重みのあるラケットを使ったほうが上達できます。
力まないでラケットを支えられる
テニスの上達を妨げないようにするには、
ことも大切です。
ラケットを支えるのに力んでいたら、うまくボールは打てません。
力んでいるのは手だから、ちょうどいい太さのグリップサイズを選べばOKです。
日本でのグリップサイズは、
の4種類があります。(ラケットによってはさらに細い⓪もある。)
①が1番細くて、④が1番太いです。
②が1番需要があり、平均的な太さになっています。
なので、②を基準に選ぶのが無難です。
手の大きい男性の方は、③も検討するといいかもしれません。
②でも太いと感じる方は①ですね。
ただ、細すぎるとボールをとらえたときにグリップが手の中で回りやすいです。
そうなると、手に力が入ってしまうので慎重に選びましょう。
可能ならラケットの試打をしよう
初心者の上達を妨げないラケットの条件をまとめるとこんな感じで、ここから大きく外れなければOKです。
- ラケット面が100インチくらいでフレーム厚は26mmくらい
- 男性は300gくらいで女性は280gくらい
- ②を基準に楽に支えられるグリップサイズ
有名なテニスメーカーは、この条件を満たしたラケットをラインナップに必ず入れています。
どのテニスメーカーでもいいので、可能なら試打をしましょう。
打ったときのフィーリングがよく、デザインが気に入ったものを選べばOKです。
大きなテニススクールなら、試打ラケットが置いてあったり、メーカーのキャンペーンをしている期間があって打てる機会があったりします。
また、テニスショップで試打ラケットを借りてみるといいかもしれません。
と思うかもしれません。
確かにラケット1本だといいのか悪いのかわかりづらいです。
もし、2本以上試打できるとどちらが好みか判断しやすくなります。
日本メーカーで馴染み深いヨネックスで選ぶならこれですね。
男性の方はこちらのEZONE100。
女性の方はこちらのEZONE100L。
ヨネックスの人気ラケットで、大坂なおみ選手もこのシリーズの「EZONE98」を使っています。
ラケット購入だけでは終わらない
ラケットだけ購入しても使えませんのでご注意ください。
大人用のラケットのほとんどが、ストリング(ラケットに張る糸)が張られていない状態で販売しています。
ストリングを選び、どれくらいの強さで張るのか決めないといけません。
また、グリップテープも1枚購入して巻いておくといいでしょう。
【テニスラケット】初心者におすすめの購入方法【安いを求めるとリスクあり】
初心者の方がラケットを購入するなら、下記の3択です。
- テニススクール
- テニスショップ
- インターネット
中古ラケットは安く購入できる場合が多いですが、初心者にはおすすめしません。
いい買い物をするには、テニスラケットの知識がかなり必要です。
相当古いラケットを購入したり、グリップの太さを間違えてしまうかもしれません。
10年以上古いラケットや需要のないグリップサイズがけっこうありますので…
テニススクールで購入
テニススクールに通っていて、テニス用品の取り扱いがあれば、担当コーチに選んでもらうのがおすすめです。
レッスンで、コーチはあなたのテニスを見ているからです。
どんなラケットが合うのか、どんなストリングを使えばいいかなど、購入するときに必要となる選択をある程度まかせることができます。
- どのラケットがいいか
- グリップサイズはどれがいいか
- ストリングはどれがいいか
- ストリングを張る強さはどれぐらいがいいか
- グリップテープは何を巻くか
これらの選択をまかせることができれば、かなり楽にラケットを購入できるはずです。
テニススクールで購入する場合の注意点は、下記の3つです。
- 3択の中では1番値段がかかるかも
- 取り寄せになると実際に打てるまで時間がかかる
- コーチが自分の契約メーカーを推す場合あり
コーチと同じメーカーのラケットを使いたいと思っている方はいいかもしれません。
使いたいラケットのメーカーが決まっているなら、はっきりと伝える必要があります。
テニスショップ
そんなふうに思っているなら、ラケットの在庫が豊富なテニスショップがおすすめです。
テニスの専門店であれば、店員さんも詳しいのでわからないことをいろいろ聞けるはずです。
ストリングを張ってもらえれば、ラケットを受け取れます。
ラケットを安く購入したい方は、型落ちモデルを狙うといいです。
ショップ側としては在庫を処分したいので、かなりお買い得な価格です。
「新作=ベストチョイス」とはかぎりません。
新作ラケットより1つ前のラケットのほうが打感が好みだったと言う方もいます。
テニスショップで購入する場合の注意点は下記の3つです。
- 自分でいろいろ決める必要がある
- 店員さんはあなたのテニスを知らない
- テニスショップまで足を運ぶ必要がある
どのラケットにするか決めるだけでは終わりません。
テニスショップで購入する場合、店員さんにどうしたらいいか聞けるものの下記の3つをご自分で決める必要があります。
- グリップサイズ
- ストリングの種類
- ストリングを張る強さ
専門知識はありますが、店員さんはあなたのテニスを知りません。
あなたのお話を聞きながら、ラケットを提案することになります。
初心者の方であれば、エントリーモデルを勧めてくるかもしれません。
インターネット
そんなあなたには、便利なインターネットで購入するのがいいでしょう。
「テニスショップ」で検索すれば、有名どころが出てくるはずです。
確かに、
で検索すると、値段を比べられて便利ですね。
型落ちモデルも出てくるから、安く購入できるかも…
ただ、中古ラケットや新品の古いモデルも出てくるので探しづらいかもしれません。
インターネットで購入する場合の注意点は下記の3つです。
- 国内正規品と海外正規品がある
- 自分でいろいろ決める必要がある
- フレームのみの販売もある
インターネットで購入する場合、この3つは大事なので1つずつ解説しますね。
国内正規品と海外正規品がある
新品なのに他より安い場合、だいたい「海外正規品」と記載されています。
海外正規品は国内正規品と基本的には同じ商品ですが、メーカー保証がつきません。
どちらで購入しているのかは把握しておきましょう。
自分でいろいろ決める必要がある
インターネットで購入する場合、下記をご自分で決めないといけません。
- グリップサイズ
- ストリングの種類
- ストリングを張る強さ
テニスを続けていけば定期的にストリングを張り替えるので、最初は無料でついてくるストリングから選べばいいかと思います。
張る強さはストリングの種類・ラケット面の大きさ・あなたのスイングスピードにもよります。
100インチのラケットで、最初に張るであろうナイロンのストリングであれば、下記を参考にしてみてください。(最初は素材がポリエステルのストリングを張らないように。張る強さを5ポンド以上落とす必要があります。)
- 【男性】
- →50ポンド
- 【女性】
- →47ポンド
フレームのみの販売もある
インターネットで購入する場合、
で販売しているケースもあります。
その場合、テニススクールやテニスショップにストリング張りをお願いすることになります。
ストリング張りをお願いすると、張替料金が別途かかります。(ストリングも持ち込んだ場合、持込料もかかります。)
そこも考慮して、購入する必要があります。
その際は、本記事の内容を理解してからラケット選びをしてみてください!