テニスのガット(ストリング)の太さ|違いを元ストリンガーが解説

基礎知識
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テニスラケットに張り替えるガットは決めたけど、太さがいくつかある…ガットの太さは何が違うのかな?
そんな疑問にお答えします。
【本記事の内容】
  1. テニスのガット(ストリング)の太さ|違いを元ストリンガーが解説
  2. テニスのガット(ストリング)の太さの選び方|素材と構造に要注意
書いている人
リョウジ

・テニススクールの運営に10年携わる。
(テニスコーチ・ストリンガー・フロント・事務など幅広く経験。)

・草トーナメントは80大会以上出ている年もあるくらい好き。
(オープンでの優勝回数は13回。ほとんどシングルス。)

・「サーブ・フォアハンド・バックハンド」はかなり伸び悩んだ。
(通ったスクール数は多く、テニスで悩んでいる方の気持ちもわかります。)

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テニスのガット(ストリング)の太さ|違いを元ストリンガーが解説

テニスのガット(ストリング)の太さ|違いを元ストリンガーが解説

同じガットでも、太さが違うと打ち心地はかなり違います。

別物といってもいいほどの違いを感じる方もいるでしょう。

太さ(ゲージ)はメーカー独自の表記方法を採用している場合もありますが、ストリング断面の直径を「mm(ミリメートル)」の単位で表すことが多いです。

ガットの太さで明らかに違うのは、以下の3つです。

  • 耐久性
  • 飛距離
  • 球離れ

これだけだとよくわからないと思うので、わかりやすく解説します。

ガットの太さで耐久性が違う

これは想像しやすいかと思いますが、ガットの太さで耐久性が違います。

ガットが太ければ太いほど切れづらく、細ければ細いほど切れやすくなります。

当然ながら、1日でガットが切れてしまうような太さは避けたほうがいいです。

太ければ太いほどいいというわけではありせんが、スイングスピードが速いプレーヤーにとって耐久性はガットの太さを決める重要な要素になるでしょう。

ガットの太さで飛距離が違う

ガットの太さで、ボールの飛距離が大きく変わります。

細ければ細いほど、打ったときにガットはたわみ、ボールの飛距離が伸びていきます。

太ければ太いほど、打ったときにガットはたわまず、ボールの飛距離は落ちていきます。

ボールが飛ばず浅くなってしまう、もしくは飛びすぎてアウトしてしまう方は、ガットの太さで飛距離を調整することができます。

ガットの太さで球離れが違う

ボールの飛距離とも関係してきますが、ガットの太さで球離れが変わります。

細ければ細いほど打ったときの球離れは早く、太ければ太いほど打ったときの球離れは遅く感じます。

球離れが違うと、いったいどうなるの?

球離れが早いと、下記のように感じられます。

  • ボールがガットからすぐに離れていく感じ
  • あっさりとした打感
  • ボールがコントロールしづらい

球離れが遅いと、下記のように感じられます。

  • ボールがガットに乗っている感じ
  • 打ちごたえがある
  • ボールがコントロールしやすい

以上のことから、ハードヒッターは太いガットを好む傾向があります。

ただ、どちらがいいというわけではなく、大抵の方は気持ちよく打てる太さを試しながら見つけていくのがいいかと思います。

ボールの回転量については、ガットが細いほうが交差部分が動きやすくスナップバック(動いたガットが戻る)が効くと言われています。ですが、球離れが早いためか、ボールの回転量に大きな差は感じられませんでした。
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テニスのガット(ストリング)の太さの選び方|素材と構造に要注意

テニスのガット(ストリング)の太さの選び方|素材と構造に要注意

結局のところ、テニスのガットの太さはどうやって選べばいいの?

本記事の後半では、ガットの太さの選び方を解説します。

注意してほしいのは、

ガットの素材や構造

によって適切な太さは異なるということです。

ガットの素材で標準のゲージが違う

最初に試しやすいのが、標準とされている太さのガットです。

ただ、ガットの素材で、標準とされている太さは違ってきます。

【ナイロンガット】
→1.30mmくらいが標準
【ポリエステルガット】
→1.25mmくらいが標準

そして、ナイロンとポリエステルだとガットの太さの選び方が違います。

それぞれの選び方を参考にしてみてください。

ナイロン|特にマルチフィラメントは耐久性が重要

ナイロンガットは、

標準ゲージの1.30mm

を選ぶといいでしょう。

ナイロンガットで、構造が単一のモノフィラメントやゴーセン「AKPRO」のように海島型の場合、ある程度耐久性があります。

テニスのガット(ストリング)の太さの選び方|素材と構造に要注意

ガットが切れる心配がない方で、よりボールの飛びと軽い打球感を望むなら、

細めの1.25mm

を選択肢に入れるといいでしょう。

特に、女性や力のないジュニアは細いゲージも検討してみてください。耐久性に不安がある方は、ガットの太さは標準の1.30mmのまま、テンション(張る強さ)を少し落とすとボールの飛距離は伸びてくれます。

ナイロンガットで構造がマルチフィラメントのものがあり、やわらかい打球感が人気です。

ただ、耐久性は低めです。

テニスのガット(ストリング)の太さの選び方|素材と構造に要注意

耐久性を考慮すれば、やはり

1.30mmの太さ

が無難です。(そもそも1.25mm以下の太さがラインナップされていない場合が多いです。)

表面のコーティングで耐久性を高め、1.25mmの太さをラインナップしているマルチフィラメントのストリング(例えばテクニファイバーの商品)もありますので、切れる心配がない方なら細いゲージを検討してもいいかもしれません。

高価なナチュラルガットなら、1.25mmが人気ですね。ナチュラルガットの入門モデル「タッチトニック」(バボラ)は安価で、1.35mmや1.40mmと太め。それでも、ナイロンやポリエステルと比べれば、別次元の飛びと打球感なので、太さを気にせず試す価値ありです。

ポリエステル|太さが合わないと使い物にならない

他の素材より耐久性が高い、ポリエステルのガット。

太さのバリエーションも、太いものから細いものまで用意している商品もあり、選び甲斐があります。

ポリエステルのガットは、

ナイロンのガットだとすぐに切れてしまう人

ポリ独特のもっちりとした打感が好みな人

に向いています。

ただ、太さが合わないと使い物にならないのがポリエステル。

コートにちょうどよく収まる太さを見つける必要があります。

力に自信がある方なら、

ポリエステルの標準ゲージ1.25mm

から試すといいでしょう。

テンションの調節では飛びが抑えきれない、もしくはさらなる耐久性を求める場合は、1.30mmも検討してみてください。

力に自信はないけれども、ポリエステルの打球感が好みなら、

1.20mm

から試すといいでしょう。(わたしは、力がないのでこちらのタイプです。)

ガットの種類によっては、より細い1.15mmがちょうどいい飛び加減になったりします。

1.10mm以下は耐久性がなく、すぐに切れてしまいます。

球離れが早いため、ボールをコントロールしづらいデメリットもあります。

わたし個人としては、細すぎるポリエステルストリングには利点をほとんど感じられませんでした。

以上、ガットの太さについてでした。

素材や構造だけでなく、ガットの種類によっても、合う太さは違っていたりします。

太さを変えながら、ちょうどいい飛び加減のストリングを見つけてみてください。

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