- テニスで手首が痛いときの対処法|サポーターおすすめ3種と注意点
- テニスで腱鞘炎を防ぐには?元テニスコーチが予防方法と凌ぎ方を解説
空いた時間や休みの日に練習もしていたので、手首に違和感や痛みが出ることも日常茶判事。
練習は休めてもレッスンは休めず、その時間ボールを打ち続けなくてはなりません。
そのときの経験を生かして、手首が痛くなったときの対処法や予防法を紹介します。
テニスで手首が痛いときの対処法|サポーターおすすめ3種と注意点
手首が痛くなる原因は、下記のようにさまざまです。
- 手首を酷使して痛くなるパターン
- 1回変な打ち方をして痛めるパターン
- 転んで地面に手をついて痛めるパターン
わたしは、フォアハンドストロークで手首を痛めることが多かったです。
厚めのグリップでラケットヘッドを落としながら打つときは、よく手首の小指側を痛めていました。
薄めのグリップでラケットヘッドを上げて打っていたときは、手首のコックを意識しすぎたせいか親指側が痛くなりました。
テニスをやっていて、手首が痛いと感じたときの対処法を下記にまとめておきます。
まずは医療機関を受診しよう
テニスをしていて手首を痛めた場合、すぐにプレーをやめるべきです。
打つたびにボールの衝撃が手首に響き、悪化します。
アイシングで冷やして、痛みが出ないように手首を固定します。
まずは、できるかぎり早く医療機関を受診しましょう。
手首は、主に下記のケガが多いです。
- 【腱鞘炎】
- 骨と筋肉をつなぐ腱と、腱を包む腱鞘が擦れ合うことで炎症が起こる。
- 【TFCC損傷】
- 手首の小指側の関節にある「三角線維軟骨複合体」と呼ばれる組織が損傷。長引きやすく、サポーターが出されることが多い。
- 【捻挫】
- 手首の関節に不自然な力が加わって、関節包や靭帯が損傷。
安静にしても腱鞘炎で痛いときのセルフケア⬇︎
手首を固定するおすすめのサポーターと注意点
手首は日常生活でもよく動かす関節なので、
を使い、できるかぎり動かさないようにして回復を待ちましょう。
テーピングはしっかりと手首を固定してくれ、痛みが出る動きを阻止してくれます。
下の動画は、TFCC損傷だった場合のテーピング方法です。
テーピングだと、付けたり剥がしたりするのが面倒に感じる方や皮膚に痛みを感じる方もいるかと思います。
そんな方は、手軽に手首を固定できるサポーターを使うといいでしょう。
手首のサポーターでおすすめなのは、ZAMSTの商品です。
ZAMSTには、手首を痛めた方向きに3種類のサポーターをラインナップしています。
- リストラップ
- リストバンド(厚生地)
- FILMISTA WRIST(薄生地)
それぞれ試着してみましたので、感想を書いておきます。
リストラップ(手首用サポーター・左右兼用)
親指に引っかけて巻くタイプのサポーターです。
サイズはM(手首の太さ13〜17cm)とL(手首の太さ15〜21cm)があります。
着用した感想は以下のとおり。
- 親指にひっかけるのが少し気になる
- つけやすいので億劫にならない
- 親指に引っかけているのでズレにくい
- 締めつけも調整しやすい
- しっかり固定するのにも緩めに使うにもいい感じ
リストバンド(手首用サポーター・左右兼用)
ツインストラップ構造で圧迫力の微調整がしやすいサポーターです。
サイズはM(手首の太さ13〜17cm)とL(手首の太さ17〜21cm)があります。
着用した感想は以下のとおり。
- 2つのベルトでがっちり固定できる
- 固定力は3種のサポーターの中で一番強い
- テニスをしているとき手首が動かしにくい
テニス用にこちらのサポーターを購入したのですが、手首を使いたいわたしには合いませんでした。
固定力が高いため、背屈や掌屈など手首の動きがかなり制限されます。
グリップが薄めで、テニスで手首を深く曲げる必要がない方なら合いそうです。
FILMISTA WRISTフィルミスタリスト(手首用サポーター・左右兼用)
ウレタンフィルム素材を採用することで、薄い・軽い・強いサポートを実現した新世代サポーター。
サイズはM(手首の太さ13〜17cm)とL(手首の太さ17〜21cm)があります。
着用した感想は以下のとおり。
- ソフトだがピッタリくっつく感じ
- 2つのベルトで緩くもできるし、しっかり固定もできる
最後に、サポーターを使うときの注意点を書いておきます。
サポーターで固定する際、きつく締めすぎないように気をつけてください。
わたしはしっかりと固定したくてきつく締めすぎたため、その後手首の痛みが悪化してしまいました。
締めつけには要注意です…
いきなりテニスは危険です
手首の痛みがなくなったからといって、すぐにテニスをするのは危険です。
痛みで休んでいる間、手首の柔軟性と筋力は低下しています。
この状態でいきなりテニスをすれば、手首の痛みが再発してクセになってしまいます。
スポーツ整形外科ならリハビリのメニューまで面倒を見てくれると思いますが、そうでなければ自分でコンディショニングを整えてからテニスに復帰しましょう。
以下のザムスト【ZAMST】さんの動画が参考になります。
本を使ってストレッチやトレーニングをしたい場合は、下記の本をおすすめします。
さまざまな野球障害に対応した本ですが、十分テニスにも使える内容です。
下記の障害の対処法が書いてあります。
- 肩
- 肘
- 手首・手指
- 腰
- 太もも・股関節
- 膝
- すね・ふくらはぎ・足
「手首・手指」に関しては、以下のエクササイズが収録されています。
- ストレッチ
- 器具を用いないトレーニング
- ダンベルトレーニング
- チューブトレーニング
テニスで腱鞘炎を防ぐには?元テニスコーチが予防方法と凌ぎ方を解説
本記事の後半では、元テニスコーチだったわたしの予防方法や痛くなったときの凌ぎ方を書いておきます。
手首の痛みを予防する方法
今までのテニス経験やレッスンで生徒さんを見てきた経験から、腱鞘炎などの手首の痛みを予防する方法をまとめました。
- 【適切なラケットの重さを選ぶ】
- ラケットが軽すぎると手打ちになりやすい。高性能とはいえ、ボールを打ったときに衝撃がきやすい。重すぎると、振り遅れしやすく手首に負担がかかる。一般男性は300g、一般女性は280gくらいのラケットを基準にする。
- 【自分に合ったストリングのテンションを探す】
- ちょうどよくコートに収まるテンションを見つける。テンションが高すぎると、ボールを飛ばすために無理して打ってしまい、手首を故障しやすい。
- 【定期的にストリングを張り替える】
- ストリングを張り替えないと、ボールが飛ばなくなり、余計な力が入る。手首に負担がかからないように、ナイロンなら3ヶ月に1回、ポリエステルなら1ヶ月に1回、ナチュラルなら6ヶ月に1回張り替える。
- 【ストレッチやトレーニングで整える】
- 手首のスタティックストレッチ(静的ストレッチ)やトレーニングを行い、テニスでのケガを予防する。
- 【テニスやトレーニングをした後にアイシング】
- 炎症を抑えるために、20分くらいアイシングする。
- 【長時間のテニスは避ける】
- テニスを長時間やれば、それだけ手首に負担がかかる。無理のない範囲でテニスをする。
- 【手首に違和感が出たらサポーターを使う】
- 手首が痛くなる前に、サポーターをつけてテニスする。手首のケガを予防できる。
- 【手首に違和感や痛みがあったら休む】
- 手首に違和感や痛みがあったら、テニスを休む勇気も必要。テニスを休みたくないかもしれないが、手首の痛みがクセになれば結果的に長く休む羽目になる。
手首の動きを妨げず、腱鞘炎など手首のケガを予防したい場合は、下のサポーターがおすすめです。
「Bodymate手首」は、手首を軽く圧迫し、保護してくれます。
薄くて、手首はスムーズに動かせます。
サイズは、S(手首の太さ13〜15cm)とM(手首の太さ15〜17cm)とL(手首の太さ17〜19cm)があります。
着用した感想は以下のとおり。
- 他の手首サポーターと違い、サイズ調整できない
- 適度に圧迫してくれ、手首の可動域も確保されている
- すでに手首が痛い人だと、ホールド感が足りない
- 手首のケガの予防用として使うのがよさそう
- テニスをしていると、付けているのを忘れるくらい気にならない
手首が痛む動きを知る
また、手首が痛む動きを知り、それを取り除くことも予防につながります。
つまり、打ち方の改善ですね。
- 【手首を意識的に使わない】
- 基本的には、インパクトの手首の形を維持してスイングする。
- 【手首の曲げを意識しすぎない】
- 背屈や橈屈がすでにできているなら、必要以上に意識しない。手首の曲げを意識しすぎると、手首を痛める原因になる。
- 【ラケットヘッドではなく手を操作する】
- 手を上げると、楽にラケットヘッドを落とせる。手を下ろすと、楽にラケットヘッドを上げられる。
もし、テニススクールに通っているのであれば、コーチに相談するといいでしょう。
手首を痛める原因がわかるかもしれません。
手首が痛いときの凌ぎ方
最後に、テニスコーチが手首を痛めたとき、どう凌いでいるかを書いておきます。
基本的には、生徒さんが手首を痛めたときと同じ処置になります。
ですが、テニスコーチは職業柄、手首を使わずに回復させることができません。
レッスンをしながら、治すことになります。
レッスンは、下記で乗り切りました。
- サポーター
- ボルタレン
- 軽くて楽なラケットを使用
- ナイロンのマルチフィラメントを使用
- レッスンが終わったらアイシング
サポーターで手首をしっかり固めておきます。
サポーターは見栄えが悪いので、テーピングをしているコーチも多かったです。
手首が痛くてしょうがないときは、ボルタレンを使って凌いでいました。
⬆︎手首だけではなく肘や膝の痛みなどにも使えるゲルタイプ
コーチ同士の激しい練習は、治るまでお休みします。
レッスンは、軽くてフレームが厚いデカラケで手首の負担を減らしていました。
普段はポリエステルのストリングを使っていますが、手首を痛めたときはナイロンのマルチフィラメントに替えて衝撃を和らげています。
テクニファイバーのX-ONE BIPHASEをよく使っていました。
X-ONE BIPHASEはマルチフィラメントの人気ストリングで、打感が非常に柔らかく反発力が高いです。
耐久性は低いですが、レッスンのみで使用する分には十分でした。
レッスンが終わったら、アイシングで冷やして炎症を抑えます。
氷嚢を1つ持っておくと、ケガをしたときにすぐアイシングできます。
冷却と圧迫が簡単にできる便利な「氷のう+サポーター」のセットもあります。
正直、手首の痛みに耐えながらレッスンをするのはしんどかったです。
やはり、テニスをしながら治すより、ちゃんと休んで治したほうがいいですね。
手首が痛いと、パソコンのキーボードを打つのもつらかったりします。
しっかり休んでからリハビリを行い、サポーターの力を借りれば、テニスに復帰しやすくなります!