- 【テニスのタイブレーク】カウントとコールのやり方【まずはここから覚えるべき】
- 【テニスのタイブレーク】特有のルールを段階的に覚える
本記事では、テニスのゲームで必要となるタイブレークのルールを、実際に教えてきたわたしが段階的に覚えられるよう解説します。
タイブレークを自力で覚えたい方やお子さんにタイブレークを教えたい方にご活用いただければと思います。
【テニスのタイブレーク】カウントとコールのやり方【まずはここから覚えるべき】
タイブレークは、普段使っているテニスのカウントやコールと違います。
タイブレークを覚えたいのなら、実際にやってみるのが手っ取り早いです。
その際、タイブレークの下記ルールをいっぺんに覚えようとすると、訳がわからなくなります。
- サーブの順番
- コート(エンド)チェンジ
- サーブ・レシーブを打つサイド
まずは、タイブレークのカウントとコールを使って簡単なゲームをすることからおすすめします。
タイブレークとは
ゲームカウント「6 – 6」になったとき、次のゲームで決着をつけられるのがタイブレークです。
テニスでは6ゲームを先取するとセットを取得できますが、ゲームカウントが「5 – 5」になった場合、2ゲーム差がつくまでセットの勝者になれません。
2ゲーム差がつかないと、いつまでもゲームが続いてしまいます。
そこでタイブレーク方式を採用すると、ゲームカウントが「6 – 6」になったとき、短期決戦でセットの勝者を決めることができます。
タイブレークは、7ポイント先取の勝負で決着をつけます。
タイブレークのカウント方法
タイブレークは7ポイント先取の勝負ですが、「ラブ、フィフティーン」などのテニス特有のポイントを使わず、普通に「0,1,2,3…」を使ってカウントします。
タイブレークのカウントが「6 – 6」の引き分けになった場合、2ポイント差をつけたほうが勝者になります。
- 【7 – 3】
- →2点以上の差をつけて7点とっているので決着
- 【7 – 5】
- →2点差をつけて7点とっているので決着
- 【7 – 6】
- →7点とっているが2点差ついてないため続行
- 【8 – 6】
- →7点以上とって2点差がついているため決着
2ポイント差をつけないと勝てないのは、ゲーム(デュースあり)のときと同じですね。
タイブレークのコールの仕方
タイブレークのポイントコールは、下記のようにシンプルです。
タイブレークでは、「0」を「ラブ」ではなく「ゼロ」とコールします。
数字の英語を知っていれば、特に問題ないと思います。
田中さんと鈴木さんがタイブレークで対戦する場合、主審は下記のようにコールします。
上記のコールで注目したいのは、下記の2つです。
- 「大きい数字 小さい数字 リードしているプレーヤー」の順にコールする
- 同点のときは「フォー オール」のように「オール」を使ってコールする
「大きい数字 小さい数字 リードしているプレーヤー」の順にコールするところが厄介ですね。
ただ、セルフジャッジでタイブレークをするなら、サーバーが「自分のポイント 相手のポイント」の順にコールできれば大丈夫です。
例えば、サーバーが2ポイントでレシーバーが3ポイントとっているなら、サーバーは「ツー スリー」とコールしてからサーブを打てばOKです。
【テニスのタイブレーク】特有のルールを段階的に覚える
カウントとコールができるようになったら、タイブレーク特有のルールを段階的に取り入れながらゲームをしてみましょう。
- サーブの順番
- コート(エンド)チェンジ
- サーブ・レシーブを打つサイド
タイブレークのサーブの順番
タイブレークでは、奇数ポイントが終わるごとにサーブ権を交代します。
つまり、「1,3,5,7,9…」ポイント目が終わったときです。
これだとピンとこない方は、下記のように覚えておきましょう。
- 最初の1ポイントを終えたらサーブを交代
- 2ポイント目以降は2ポイント終わるごとにサーブを交代
例えば、プレーヤーAとBがタイブレークをするとき、サーブの順番は下記のようになります。(プレーヤーAが最初サーブの場合です。)
タイブレークのコート(エンド)チェンジ
タイブレークでは、6ポイント終わるごとにコート(エンド)をチェンジします。
つまり、お互いの合計ポイントが6の倍数のときコート(エンド)チェンジします。(合計ポイントが「6,12,18,24…」のときですね。)
合計ポイントを計算して、6の倍数になっていないか確認が必要ですが、7ポイント先取のタイブレークの場合、下記のときコート(エンド)チェンジと覚えておけばほとんど大丈夫でしょう。
- 合計6ポイント終わったとき
- スコアが「6 – 6」になったとき
- スコアが「9 – 9」になったとき
競らなければ、合計6ポイント終わったときのコート(エンド)チェンジだけで済みます。
タイブレーク前後のコートチェンジについては下記の記事にまとめています。(タイブレーク前後のサーブ権や休憩についてもわかります。)
サーブ・レシーブを打つサイド
ここまでマスターしたら、各ポイントでのサーブ・レシーブを打つサイドを覚えます。
タイブレークのサーブ・レシーブを打つサイドは、通常のゲームと同じようにデュースサイドからスタートします。
その後は、通常のゲームと同じように「アドバンテージサイド⇄デュースサイド」と交互にサイドを変えながらサーブ・レシーブを打ちます。
サーブの順番とコート(エンド)チェンジも含めて、サーブ・レシーブを打つサイドを見ていきましょう。
下記は、AとBがタイブレークに入り、Aにサーブ権がある(Aが1ポイント目のサーブを打つ)場合です。
デュースサイドからAがサーブを打って交代します。
Bは「アドバンテージサイド→デュースサイド」の順番でサーブを2ポイント打ちます。
続いてAも「アドバンテージサイド→デュースサイド」の順番でサーブを2ポイント打ちます。
Bが「アドバンテージサイド」からサーブを打って6ポイント目が終了します。
コート(エンド)チェンジして、Bが「デュースサイド」からサーブを打って交代します。
サーブ・レシーブを打つサイドを最初からタイブレークに導入すると、解説してきたルールがどれも難しくなってしまい、覚えるハードルが一気に上がってしまいます。
タイブレーク【ダブルスの場合】
ここまで、タイブレークを自力で覚えたい方やお子さんに教えたい方が困らないよう順番に気をつけながらルールを解説してきました。
- カウントとコール
- サーブの順番
- コート(エンド)チェンジ
- サーブ・レシーブを打つサイド
ここまでなら、テニスコートでなくても食卓などのテーブルと卓球道具を使って、段階的にタイブレークを覚えることもできます。(わたしはこの方法で娘にタイブレークを教えました。)
⬆︎卓球台がなくても、自宅で卓球を楽しめます。
⬆︎ スコアを視覚化できて便利です。
タイブレークの総まとめとして、ダブルスでの【サーブ権】【コートチェンジ】【サーブ・レシーブのサイド】を見てみましょう。
A・BペアとC・Dペアがタイブレークに入り、Aが1ポイント目のサーブを打つ場合です。(サーブは「A→C→B→D→A…」の順番で打っていきます。)
レシーブのポジションは、下記で進めています。
- 【デュースサイド】→A
【アドサイド】→B - 【デュースサイド】→D
【アドサイド】→C
デュースサイドからAがサーブを打って交代します。
Cは「アドバンテージサイド→デュースサイド」の順番でサーブを2ポイント打ちます。
次にBも「アドバンテージサイド→デュースサイド」の順番でサーブを2ポイント打ちます。
Dが「アドバンテージサイド」からサーブを打って6ポイント目が終了します。
コート(エンド)チェンジして、Dが「デュースサイド」からサーブを打って交代します。
再びAに戻って「アドバンテージサイド→デュースサイド」の順番でサーブを2ポイント打ちます。
タイブレークのスコアの書き方
タイブレークを行った場合のスコアの書き方について触れておきます。
例えばゲームカウントが「6 – 6」になり、タイブレークをして「7 – 4」で終わった場合、下記のようにスコアを書きます。
ゲームカウント「7 – 6」を書き、タイブレークは負けたプレーヤー側のスコアのみを()で記入します。
セットを獲得したプレーヤーのポイントは、負けたプレーヤーのポイントから予測できます。
7ポイントとってタイブレークに勝利しているか、()の中が6以上なら2ポイント差をつけて勝利しているかのどちらかになります。
→タイブレークのスコアは「10 – 8」
限られた時間でゲームをするテニススクールのレッスンでも、タイブレークや変則タイブレーク(ポイント数の変更・コートチェンジなし・サーブ権を最初から2ポイントずつ交代など)を好んで使うコーチもいるくらいです。
1ポイント1ポイントに緊張感があるタイブレークで、ぜひ普段のゲームとは違うテニスを楽しんでみてください!
テニスのルール全般は、こちらの記事をご覧ください。