- テニス肘の対処法|テーピング・サポーターの巻き方|動画を厳選して紹介
- テニス肘の予防方法|ストレッチ・筋力トレーニング・打ち方の改善
また、テニスコーチとしてレッスンをしていたときは、多くの生徒さんがテニス肘で苦しんでいるのを見ています。
そのときの経験も踏まえて、テニス肘になった場合の対処法と予防方法をまとめました。
テニス肘の対処法|テーピング・サポーターの巻き方|動画を厳選して紹介
テニス肘(テニスエルボー)とは、前腕骨外側上顆という肘の骨に付着する腱に炎症が起こる状態です。
前腕骨外側上顆炎と呼ばれ、肘の外側に痛みが出ます。
肘の内側が痛む場合は前腕骨内側上顆に炎症が起こっており、野球肘やゴルフ肘と呼ばれています。
肘が痛くなるのは、テニス・野球・ゴルフなどのスポーツで繰り返し動作を行い、腕を酷使するのが主な原因です。
また、日常生活や仕事で腕を酷使したときにも発症します。
テニス肘については、下の動画がとてもわかりやすかったです。
本記事前半では、テニスをやっていて肘が痛いと感じたときの対処法を下記にまとめておきます。
まずは医療機関を受診しよう
テニスをしていて肘に痛みを感じたら、すぐにプレーをやめて安静にしましょう。
アイシングで肘を冷やして、痛みが出ないように包帯などで圧迫・固定します。
まずは、できるかぎり早く医療機関を受診しましょう。
医療機関で、肘の症状や治療法を確認します。
医療機関でも痛み止めの薬や湿布を処方されたりしますが、わたしは肘が痛むときはボルタレンをよく使っていました。
⬆︎肘だけではなく手首や膝の痛みなどにも使えるゲルタイプ
肘に多少痛みがあってもテニスはできてしまいますが、テニスは休んで安静にすることをおすすめします。
無理をすると慢性化してしまい、なかなか治らなくなるからです。
そのうち、寝起きでも肘に痛みが出るようになります。
テニススクールにテニス肘のままテニスを続けていた生徒さんがいましたが、いつまで経っても治らず、結局半年以上、休会していました。
確かに、テニスコーチはレッスンを休むわけにはいかないので、やりながら治しています。
ただ、コーチ同士の激しい練習を休んだり、レッスンではうまく加減をして、なるべく肘に負担がかからないようにしています。
加減してテニスする環境であればいいかもしれませんが、果たしてその状態でテニスを楽しめるでしょうか?
テニスを思いきり楽しみたいのであれば、しっかり休んだほうがいいかと思います。
テニス肘は、半年から1年で80〜90%の人が改善するそうです。
と言っても、ただ放置するのではなく、テーピングやサポーターの利用、アイシング、痛みがなくなったらストレッチや筋力トレーニングを行い、テニス肘を予防します。
安静にしてもテニス肘で痛いときのセルフケア⬇︎
輪ゴムを使ったテニス肘の治し方もあります⬇︎
テーピングの巻き方
テニス肘の痛みを和らげ、炎症を軽減する方法として、テーピングがあります。
テーピングは関節可動を制限したり、圧迫や固定をする効果があります。
特に、前腕の筋肉をサポートしてくれるテーピングはありがたく、安心感がありますね。
伸び縮みするキネシオテープ(50mm)を用意します。
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⬆︎まとめて買うと1巻が安いです
肘の外側と内側の痛みに効くテーピング動画をそれぞれ紹介します。
肘の外側が痛い場合のテーピング
肘の外側が痛い(前腕骨外側上顆炎)場合のテーピングです。
3本巻くのは大変ですが、サポーターと併用すればテーピングの本数を減らせます。
肘の内側が痛い場合のテーピング
肘の内側が痛い(前腕骨内側上顆炎)場合のテーピングです。
2本のキネシオテープを使って、前腕の筋肉を補強することで肘の痛みを和らげます。
テニス肘用バンド・テニス肘用サポーターの巻き方
という方は、テニス肘用バンドやテニス肘用サポーターを活用しましょう。
肘バンドや肘サポーターは、圧迫して痛みと炎症を和らげる効果があります。
肘バンド(エルボーバンド)は、痛みがある部位に巻いても効果がありません。
肘の痛みがある部位より指3本分くらい下をバンドで圧迫します。
肘の痛みがある部位より手前の筋肉を圧迫することで、炎症が起きている腱を引っ張られないようにします。
肘バンドの巻き方は、下記の動画がわかりやすかったです。
おすすめの肘バンド・肘サポーター
テニス肘用のバンドやサポーターでおすすめなのは、ZAMSTの商品です。
ZAMSTには、3種類の肘サポーターをラインナップしています。
「エルボーバンド」は、パッドによる圧迫で肘への負担を軽減します。
コンパクトなので、テニスだけではなく日常生活でも使えます。
もちろん、肘の外側の痛みにも内側の痛みにも対応しているバンドです。(付け方が違うので要注意です。)
肘の痛みがある部位より指3本分くらい下をバンドで圧迫するのでしたね。
サイズは、下記の2種類です。
- M(前腕の太さ20〜26cm)
- L(前腕の太さ26〜31cm)
「エルボーバンド」を試着した感想を書いておきます。
- ストラップは1つなので装着しやすい
- 狙った部位を圧迫しやすい
- 肘の曲げ伸ばしもしやすい
「エルボースリーブ」は、肘全体を覆うタイプのサポーター。
サポート範囲が広く、上と下の2つのストラップで圧迫できます。
テニスをしているとき、通常の肘バンドだとズレてしまう方、肘全体に不安を感じている方におすすめのスポーツ用肘サポーターです。
上腕と前腕部分の太さを調節できるので、フィットさせやすいです。
サイズは、下記の4種類です。
- M(上腕の太さ22〜25cm)
- L(上腕の太さ25〜28cm)
- LL(上腕の太さ28〜31cm)
- 3L(上腕の太さ31〜34cm)
「エルボースリーブ」を試着した感想を書いておきます。
- ストラップは2つあるが短いので装着しやすい
- 肘全体を固定していて、狙った部位を圧迫している感じが少し弱い
- 肘を深く曲げづらくなる
「Bodymateヒジ」は、肘を軽く圧迫して保護してくれるサポーター。
肘の動きを妨げず、テニス肘を予防したい場合は、こちらの「Bodymateヒジ」がおすすめです。
テーピング理論に基づいたサポートラインにより、肘をサポートします。
薄いため、他のサポーターと違って肘関節をスムーズに動かせます。
肘は治ったけれど、また痛めるのが不安という方にぴったりです。
サイズは、下記の4種類です。
- S(上腕の太さ22〜25cm)
- M(上腕の太さ25〜28cm)
- L(上腕の太さ28〜31cm)
- LL(上腕の太さ31〜34cm)
「Bodymateヒジ」を試着した感想を書いておきます。
- MサイズでもLサイズでも適度に圧迫してくれた
- エルボースリーブよりは肘を曲げやすい
- ひんやりして気持ちよかった
肘サポーターで迷ったら、下記を参考に選んでみてください。
- 【肘の内側もしくは外側の痛みと炎症を和らげたい】
- →エルボーバンド
- 【ズレないサポーターで肘全体の痛みと炎症を和らげたい】
- →エルボースリーブ
- 【テニス肘を予防したい】
- →Bodymateヒジ
テニス肘の予防方法|ストレッチ・筋力トレーニング・打ち方の改善
肘の痛みがなくなったからといって、すぐにテニスをするのは危険です。
痛みで休んでいる間、肘や手首の柔軟性と筋力は低下しています。
この状態でいきなりテニスをすれば、肘の痛みが再発してクセになってしまいます。
本記事の後半では、肘の痛みなくテニスができる方法について解説します。
テニス肘を予防するストレッチと筋力トレーニング
スポーツ整形外科に通っているなら、リハビリ治療をしてくれると思いますが、そうでなければ自分でコンディショニングを整えてからテニスに復帰しましょう。
以下のザムスト【ZAMST】さんの動画が参考になります。
⬆︎前腕・手首のストレッチ
⬆︎前腕・肘のトレーニング
リハビリ後は、アイシングで炎症を抑えます。
氷嚢を1つ持っておくと、ケガをしたときにもすぐアイシングできます。
冷却と圧迫が簡単にできる便利な「氷のう+サポーター」のセットもあります。
肘の痛みを予防する方法
今までのテニス経験やレッスンで生徒さんを見てきた経験から、肘の痛みを予防する方法をまとめました。
- 【適切なラケットの重さを選ぶ】
- ラケットが軽すぎると手打ちになりやすい。高性能とはいえ、ボールを打ったときに衝撃がきやすい。重すぎると、振り遅れしやすく肘にも負担がかかる。一般男性は300g、一般女性は280gくらいのラケットを基準にする。
- 【自分に合ったストリングのテンションを探す】
- ちょうどよくコートに収まるテンションを見つける。テンションが高すぎると、ボールを飛ばすために無理して打ってしまい、肘を故障しやすい。
- 【定期的にストリングを張り替える】
- ストリングを張り替えないと、ボールが飛ばなくなり、余計な力が入る。肘に負担がかからないように、ナイロンなら3ヶ月に1回、ポリエステルなら1ヶ月に1回、ナチュラルなら6ヶ月に1回張り替える。
- 【ストレッチやトレーニングで整える】
- 手首・前腕・肘のスタティックストレッチ(静的ストレッチ)やトレーニングを行い、テニスでのケガを予防する。
- 【長時間のテニスは避ける】
- テニスを長時間やれば、それだけ肘に負担がかかる。無理のない範囲でテニスをする。
- 【肘に違和感が出たらサポーターを使う】
- 肘が痛くなる前に、サポーターをつけてテニスする。肘のケガを予防できる。
- 【肘に違和感や痛みがあったら休む】
- 肘に違和感や痛みがあったら、テニスを休む勇気も必要。テニスを休みたくないかもしれないが、肘の痛みがクセになれば結果的に長く休む羽目になる。
また、雨に濡れたボールを打つときも、注意が必要です。
雨でボールが重くなり、肘や手首に負担をかけてしまいます。
肘が痛みやすい打ち方
肘が痛む要因の1つに、打ち方があります。
手首や肘を支点にラケットを小さくスイングしていると、肘を痛めやすいです。
手首や肘を支点にスイングすると、前腕の筋力に頼った打ち方になるためです。
手首や肘をまったく使わないわけではありませんが、
をベースにしたほうが肘の負担は少なくなります。
また、テイクバック時に両肩のターンが浅いと、打点が身体の近くになりやすいです。
打点が身体の近くだと、肘から先に力が入り、肘を痛めてしまいます。
テイクバック時に両肩のターンを深くとり、打点を身体から離すことで、肘は伸び気味になり、肩を支点にスイングしやすくなります。
両肩のターンが深くとれない場合は、普段よりクローズド気味にスタンスを決めてみてください。
最初は、後ろ足をボールに遠すぎるくらい離れて決めると、普段と違う打点を見つけられるきっかけになります。
もし、テニススクールに通っているのであれば、コーチに相談するといいでしょう。
肘を痛める原因がわかるかもしれません。
肘が痛いと、日常生活で何かを持ち運ぶときも苦労します。
しっかり休んでからリハビリを行い、テーピング・サポーターやアイシングでケアして、テニス肘を予防しましょう!