- テニスのサーブが入らないときの対処法【どんなミスが多いか分析しよう】
- サーブが安定する方法【トスを選ぶためにやるべきこと】
サーブがまったく入らない初心者の生徒さんでも入るように指導してきました。
サーブをコンスタントに入れることはゲームを楽しむうえで必須事項。
サーブが突然入らなくなる経験者の方にも役立つ内容になっています。
テニスのサーブが入らないときの対処法【どんなミスが多いか分析しよう】
サーブが入らないときの対処法としてアンダーサーブで打つという方法もあります。
その場しのぎならそれでもいいかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。
本記事では、サーブをオーバーヘッドで打つ前提でどうしたら入るようになるのか解説していきます。
【大前提】まずはサーブがどんなショットか理解する
まずは、サーブがどんなショットか理解しておきましょう。
ここを誤解していると、いつまで経ってもサーブが入るようにならない可能性があります。
サーブは頭より
で打ちますが、打ち下ろすショットではなく
です。
よっぽどの長身でなければ、ネットを越えるためにボールは放物線を描くことになります。
⬆︎サーブは打ち上げる
同じオーバーヘッドショットのスマッシュはネットから近い距離であれば打ち下ろすので、打ち上げるサーブとはボールを打ち出す方角が違います。
⬆︎スマッシュはネットから近い距離であれば打ち下ろす
ボールを打ち出す方角を変えるには、
だったり、
だったりします。
遠投をイメージするといいかもしれません。
つまり、サーブをサービスコートに入れるには、
と
が必要です。
サーブがどんなふうに入らないか観察する
サーブがどんなショットかイメージできたら、
観察してみましょう。
- オーバーが多い
- ネットが多い
- サイドミスが多い
という方には、初心者向けのサーブ記事を用意していますので、こちらを試してみてください。
という方は、本記事の後半でサーブが安定する方法を解説しているので、そちらをご覧ください。
サーブが入らない3つのミスの解決方法
サーブが入らないミスの傾向がわかったら、それぞれの解決方法を試してみてください。
- オーバーが多い
- ネットが多い
- サイドミスが多い
オーバーが多い
サーブがオーバーするということは、ボールがバウンドするまでの飛距離が長すぎるということです。
飛距離を短くするには
したり、
方法が考えられます。
ボールの軌道を低くする場合は、普段より打点を前にとることで解決します。
ただし、打点を前にとっても手首を折ってラケット面が上を向いていればボールの軌道は低くなりません。
手首の操作は控えて固定しておき、打点の前後でボールの軌道をコントロールしましょう。
ボールのスピードを落とす場合は、同じ打ち方でスイングスピードを落とす、もしくは当たりを薄くして回転量を増やすことで解決できます。
どちらも、サーブの飛距離は短くなります。
- 普段より打点を前にとる
- 同じ打ち方でスイングスピードを落とす
- 当たりを薄くして回転量を増やす
ご自身に合った方法でサーブの飛距離を短くしてみましょう。
ネットが多い
サーブがネットするということは、ボールが描く軌道が低いということです。
ボールが描く軌道を高くするには、普段より
にします。
それにともない、
すると、ボールを打ち出す方角を上げられます。
やはり、手首だけでラケット面を操作するのは避けましょう。
- 普段より打点を後ろにとる
- 後ろ足の膝を曲げて身体を後傾させる
ボールが描く軌道を高くして、ネットを越えられるようにしましょう。
サイドミスが多い
右利きの場合、サービスコートの左に逸れてしまうことが多いのではないでしょうか?
サーブが横に逸れるということは、インパクトでラケット面が左に向きすぎているということです。
インパクトでのラケット面をもう少し右に向けるには、今よりプロネーション(内旋+回内)を効かせて
方法があります。
当たりを厚くすることで、スライス回転が減り左に曲がるのをおさえてくれます。
↓
回転量を維持したい場合は、
にします。
打点を後ろにすることで、ラケットを振る方向を右へずらすことができ、ラケット面も少し右を向きます。
↓
もしくは、今よりスタンスを
すると、打ち方を変えずにラケットを振る方向とインパクトでのラケット面を修正できます。
今よりご自身に合ったスタンスが見つかるかもしれません。
- 当たりを厚くする
- 打点を後ろにする
- クローズド気味にスタンスを変更
ご自身に合った方法で修正してみましょう。
サーブが安定する方法【トスを選ぶためにやるべきこと】
本記事の後半では、どうしたらサーブが安定するのかを解説します。
サーブを安定させるには、
ことが絶対条件です。
しかし、これが本当に難しい…
トスが悪いと身体のバランスが崩れてしまいますが、それでもボールを打ってしまいます。
これを続けてしまうと、いつまで経ってもサーブは安定しません。
トロフィーポーズを安定させる
トスを選べるようになるには、まず
ことが必要です。
トロフィーポーズが安定していないと、悪いトスに合わせて身体を動かしてしまい、バランスを崩しながら打ってしまうからです。
トロフィーポーズを安定させるには、下記の2点を意識してみましょう。
- 自由に動ける箇所を減らす
- 両足でバランスを保つ
自由に動ける箇所を減らす
トロフィーポーズで自由に動ける箇所を減らすことができれば、悪いトスは打てなくなります。
具体的には、
ようにします。
股関節を曲げて上体をまっすぐ起こすと、自然と両膝が曲がってくれます。
この状態を維持したままトロフィーポーズをとれば、打ちたい方向に対して左右に大きくずれたトスは打てなくなります。
⬆︎結果としてトスを選べるようになる
股関節を折り曲げずに上体を反ったりすると、左右に大きくずれたトスも打ってしまいます。
両足でバランスを保つ
両足でバランスを保ちながらトロフィーポーズがとれると、打ちたい方向に崩れることなくボールが打ちやすくなります。
体重移動をしながらトスアップとテイクバックを行うと、トロフィーポーズで前足に体重が乗ります。
しかし、前足に体重を乗せすぎてしまうと、バランスを崩してネット方向に倒れながら打つことになります。
⬆︎前足に体重が乗りすぎている
トロフィーポーズで両肩のラインが傾けば自然と前足に体重が乗りますので、意識としては
くらいがちょうどいいです。
⬆︎後ろ足も使う
打ちたい方向に身体のバランスが崩れなくなれば、ネット側に大きくずれたトスも打たなくなります。
打点を安定させる
トロフィーポーズを安定させてトスを選べるようになったら、
させましょう。
もし、イースタングリップのようにサーブとしては厚い握りであれば、フォアハンドストロークのように身体を前に向けて前方にとれば打点は安定します。
ですが、サーブで推奨されているコンチネンタルグリップもしくはさらに薄いグリップ(バックハンドイースタングリップよりですね)の場合、
でボールをとらえないと心地よい打点を見つけられません。(右利きの場合です。)
コンチネンタルグリップ以上に薄いグリップで打点を安定させるには、
するのがおすすめです。
↓
ラケットはテイクバックを済ませておき、後ろ足1本でもバランスが崩れない打点を見つけます。
自然と右肩の上辺りでボールを打っているはずです。
打ちたい方向に対して身体を横に向けて後ろ足で立てば上体は回りませんので、身体の開きをおさえる練習にもなります。
【ボールに回転をかける】もしくは【スピードをコントロールする】
トロフィーポーズと打点が定まると、だいぶサーブに安定感が出てきます。
とはいえ、どフラットで思いっきり打っているようだとなかなかサービスコートに収まりません。
そこで、ボールをサービスコートにコントロールできるように以下の方法をとりましょう。
- ボールに回転をかける
- スピードをコントロールする
ボールに回転をかける
ボールをサービスコートにコントロールするおすすめの方法は、
です。
グランドストロークでも、確実にコートに入れたいときはトップスピンをかけると思います。
サーブの場合、グランドストロークのような縦回転をかける必要はありませんが、右肩の上辺りに打点をとれれば斜めの回転(左下から右上)はかけられます。
ボールはいつもより山なりの軌道を描くようになり、ネットやオーバーするミスを減らすことができます。
スピードをコントロールする
サーブではボールに回転をかける技術を身につけるべきですが、今すぐサービスコートに入れなければならない状況もあるかと思います。
その場合は、ボールをコントロールできるレベルまでスイングスピードを落としましょう。
初心者の方にサーブを教えるときも、最初はゆっくりなスイングで山なりに打ってサービスコートを狙います。
ただし、ゆっくりとはいえ普段どおりインパクト後のフォロースルーをとるようにしましょう。
どちらもサーブに必要なスキルです。
ぜひ身につけて、サーブが入らないストレスから抜け出しましょう。