- 【テニスのオレンジボール】イエローボールとの違いを元コーチが解説
- ジュニアがイエローボールを使うまでの道のり【レッド→オレンジ→グリーン】
【テニスのオレンジボール】イエローボールとの違いを元コーチが解説
オレンジボールは
が目印のボールです。
ジュニア向けテニスボールの1つですね。
そうなんです。
オレンジボールを含め、以下のボールがキッズやジュニアのテニスレッスンに使われています。
- スポンジボール
- レッドボール
- オレンジボール
- グリーンボール
ちなみに、ボールを打つ難易度は下記の順番になっています。
※イエローボールは、大人が使っている通常のテニスボールのこと。
国際テニス連盟が開発したプログラム「PLAY&STAY(もしくはPLAY+STAY)」を採用しているテニススクールであれば、ジュニアのレッスンはこれらのボールを利用しています。
「PLAY&STAY」は、成長やレベルに合わせたボールとコートサイズで行うため、
プログラムです。
3つのステージに分かれていますが、詳しくは本記事後半で紹介します。
話が逸れてしまったので、本題に戻ります。
オレンジボールと黄色のテニスボール(以下イエローボールと呼びます)の違いについて解説します。
ボールの飛びと弾みが違う
オレンジボールはイエローボールと同じ大きさですが、
と
が違います。
オレンジボールに触れてみるとわかりますが、イエローボールと比べるとかなりやわらかいです。
ボールの飛びは、イエローボールと比べると「50%減」と言われています。
コートにバウンドした後も、弾む高さはイエローボールより低くなり、失速します。
だから、オレンジボールはイエローボールよりバウンド後のタイミングがとりやすいです。
コートサイズも違う
そうですね。
でも、ボールが飛ばない分、ラケットをしっかり振れるようになります。
それに、ゲームをするときは、コートサイズを小さくします。(フルコートの3/4サイズ。)
コートサイズを小さくしても、オレンジボールは飛ばないのでコートに収まりやすいです。
そして、コートサイズが小さくなることで、ボールを追いかける距離が短くて済みます。
そうすることで、テニス経験の浅いジュニアでも、割とすぐにゲームを楽しむことができるのです。
推奨ラケットは23〜26inch
ボールとコートサイズに合わせて、ラケットも軽くて短いもので済みます。
ラケットが軽くて短いとボールは飛ばしづらいですが、操作性は高くなります。
ラケットを後ろへ引くタイミングや前へ振り出すタイミングが多少遅くても、軽くて短ければなんとか間に合ったりします。
どの長さでも打てなくはないですが、オレンジボールの推奨ラケットは
です。
オレンジボールのコートサイズを考えると、23inch未満のラケットで相手コートまで飛ばすのはけっこう大変です。
ジュニアがイエローボールを使うまでの道のり【レッド→オレンジ→グリーン】
未就学児や小学校低学年からPLAY&STAYを採用しているテニススクールに通うと、下記の順番でイエローボールに移行します。
- レッドボール(+スポンジボール)
- オレンジボール
- グリーンボール
- イエローボール
【レッドボール】小学校低学年以下はここから
未就学児や小学校低学年からテニスを始める場合、
からスタートします。
インドアのテニススクールなら、レッドボールと一緒にスポンジボールも併用する場合が多いです。
アウトドアのテニススクールの場合は、スポンジボールは軽すぎて風の影響を強く受けてしまうので使いません。
レッドボールは、黄色と赤の2色が目印です。
オレンジ・グリーン・イエローはほぼ同じ大きさ(直径6.3〜6.5cmくらい)ですが、レッドボール(直径7.1〜8cm)は少し大きいサイズです。
ボールの飛びは、イエローボールと比べると「75%減」と言われています。
大人が全力でレッドボールを打っても、飛距離が落ちてアウトしない感じです。
コートにバウンド後、ボールはほとんどこちらに向かってこないので、ボールのバウンド地点にいけば打てます。
高く弾まないから、身長の低いジュニアにも打ちやすいです。
始めたばかりでも、ボールを打つタイミングがつかめたら、この段階でゲームも可能になります。
ゲームをするときのコートは、通常のテニスコートの1/4くらいの広さです。
ネットを挟まず、ミニネットを設置します。
レッドボールは、19〜23inchのラケットを使用するとちょうどいいです。
【オレンジボール】適度に弾みラリーがつながりやすい
レッドボールに慣れたら、次は
にステップアップします。
小学4年生くらいからテニスを始める場合は、レッドボールをとばしてオレンジボールからスタートする場合が多いです。
オレンジボールは、本記事の前半で解説したとおり下記のような特徴がありましたね。
- 【飛び】50%減
- 【コートサイズ】3/4コート
- 【ラケット】23〜26inch
適度に弾み、ラリーがつながりやすいのがオレンジボール。
レッドボールは弾みが低く、こちら側へ全然ボールが来ない感じです。
つまり、バウンド地点の近くまで移動して打ちます。
オレンジボールは多少こちら側へ向かってくるので、バウンド地点の後ろで待つ必要があります。
でも、かなり緩やかに弾むので、ラリーを覚えるのに最適なボールといえます。
【グリーンボール】イエローボールの前段階
ラケットをしっかり振り抜けるようになり、オレンジボールをしっかり飛ばせるようになった。
そして、コーチとならある程度ラリーがつなげられる。
このレベルになれば、
にステップアップします。
その頃には、各ショットの基本を習得し、テニスのルールにも少し慣れてきたはず。
グリーンボールは、黄色と緑の2色が目印です。
オレンジボールやイエローボールとほぼ同じ大きさですね。
ボールの飛びは、イエローボールと比べると「25%減」と言われています。
まさに、イエローボールの前段階という感じです。
オレンジボールよりは、当然ラリーやゲームをするのが難しいです。
でも、グリーンボールでラリーやゲームをできるようになれば、イエローボールに無理なくステップアップできます。
イエローボールよりはつながるため、ゲームをしたときに配球の練習がしやすいですね。
この段階で、テニスのルールをしっかり覚えて、ゲームができるようになっておくといいでしょう。
使用するコートサイズは、イエローボールと同じフルコートです。
グリーンボールは、25か26inchのラケットを使用するといいですね。
ボールにタイミングを合わせられるなら、なるべく長いラケットを使ったほうが楽に飛ばせます。
バウンド後に、タイミングがとりやすいオレンジボール。
しっかり飛ばせるようになると、その後の成長がスムーズです。
進級を焦らず、オレンジボールでじっくり基礎を固めておくのがおすすめです!